一級建築士の過去問
令和5年(2023年)
学科5(施工) 問7
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問題
一級建築士試験 令和5年(2023年) 学科5(施工) 問7 (訂正依頼・報告はこちら)
地業工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- セメント系固化材を用いた地盤改良を採用するに先立ち、現場の土壌と使用する予定のセメント系固化材とを用いて六価クロム溶出試験を実施して六価クロムの溶出量が土壌環境基準以下であることを確認した。
- 直接基礎において、浅層地盤改良を実施した強固で良質な地盤を支持面とするので、砂利地業を行わず、地盤改良を実施した地盤の表層に直接、捨てコンクリートを打設する地肌地業を行った。
- セメントミルク工法による既製コンクリート杭工事において、アースオーガーの支持地盤への到達については、オーガーの駆動用電動機の電流値の変化と土質柱状図・N値の変化を対比することに加えて、オーガーの先端に付着した排出土と土質標本との照合により確認した。
- 場所打ちコンクリート杭工事の鉄筋かごの組立てについては、主筋が太径であったので、主筋と帯筋とを溶接するとともに、鉄線結束により結合した。
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この過去問の解説 (2件)
01
地業、または事業工事とは、基礎や土間コンクリートを設けるために、
杭打ちをしたり地盤を締固めることをいいます。
構造で出題される地盤改良や基礎に関しての問題と関連する内容ですので、
併せて覚えていきましょう。
正。設問の通りです。
セメントの原料の中には三価クロムが含まれており、
セメントを製造する過程で六価クロムに変化します。
三価クロムに毒性はありませんが、六価クロムに変わると毒性を帯びます。
セメントは水と混ざると水和反応を引き起こして、
水和物の中に六価クロムが閉じ込められるため、
基本的には六価クロムが溶出することはありません。
しかし、腐植土や火山灰質粘性土の地層が多い土とセメント系固化材を混ぜると水和反応が弱まることがあり、
この場合、閉じ込められていた六価クロムが溶出してしまいます。
そのため、現場の土壌と使用する予定のセメント系固化材とを用いて六価クロム溶出試験を実施して、
六価クロムの溶出量が土壌環境基準以下であることを確認する必要があります。
正。
設問の通りです。
正。設問の通りです。
公共工事標準仕様書より、
セメントミルク工法による既製コンクリート杭工事において、
アースオーガーの支持地盤への到達については、
全数について「掘削深さ」「アースオーガーの駆動用電動機の電流値」
等から支持地盤を確認します。
また、オーガースクリューに付着している土砂と土質調査資料、
または設計図書との照合を行います。
誤。
主筋と帯筋は鉄線で結束します。
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02
この問題は地業工事、杭工事に関する問題です。地盤改良と杭の種類と特徴をそれぞれ理解することが必要です。
正しいです。
セメント系固化材を使用した地盤改良の場合、六価クロム溶出試験を実施し、溶出量が基準値以下であることを確認しなければなりません。
正しいです。
浅層地盤改良は地表面からおおよそ2m以内の地盤に適した工法であり、良質で強固な地盤となるため、表層は直接捨てコンクリートを打設することが可能です。
正しいです。
セメントミルク工法によるコンクリート杭工事にて支持地盤への変化と到達の確認は、電動機の電流値の変化の計測、土砂と土質調査資料又は設計図書との照合をすることで確認しなければなりません。
誤りです。
コンクリート杭の鉄筋かごの主筋と帯筋は鉄線での結束が原則です。主筋と帯筋を溶接すると点付け溶接となり強度低下の要因となる恐れがあります。
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