2級電気工事施工管理技士の過去問
令和4年度(2022年)後期
2 問18
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問題
2級 電気工事施工管理技術検定試験 令和4年度(2022年)後期 2 問18 (訂正依頼・報告はこちら)
架空式の電車線路に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
- トロリ線には、円形溝付の断面形状のものが広く用いられている。
- ハンガは、トロリ線とちょう架線を電気的に接続するために用いる金具である。
- 交流き電区間においては、トロリ線の電流が小さいため、温度上昇はほとんどない。
- トロリ線の機械的摩耗は、パンタグラフの押し上げ圧力が大きく、すり板が硬いものほど大きくなる。
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この過去問の解説 (3件)
01
トロリ線は吊架線からハンガで吊り上げられる形で、電車に電力を供給します。
トロリ線の断面は、円形に切れ目の入ったような形状になっています。
正しいです。
ハンガは、上部の吊架線からトロリ線を吊るすためのものです。
電気的に接続するものではないので、誤りです。
直流き電線の電圧は1500Vであるのに対し、交流き電線は600Vか750Vです。
正しいです。
正しいです。
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02
架空式の電車線路
架空電線路では、トロリ線・ちょう架線・がいし:き電線・金具類などで構成されて、電車を動かす電気を供給しています。
〇 正しいです。
トロリ線に求められる性能は、高い導電率・耐摩耗性・耐熱性・疲労強度・引張力強度などがあります。トロリ線の断面は、円形ではなく、溝が付いた円形の形状をしています。ただ、単なる円形断面ではなく、性能を向上させるために、多くの形があります。また、溝の役目は、トロリ線を支えるイヤという金具を取り付ける溝です。
× 誤りです。
トロリ線はちょう架線で支えられた架線です。2つの線を支えているものがハンガとイヤです。ハンガとイヤは2つが合わさって2つの線を支持するため、ハンガイヤと言われます。
したがって、トロリ線とちょう架線は電気的な接続ではなく、安定した架線となるため機械的に支持する接続です。
〇 正しいです。
トロリ線の温度上昇の要因は、外気温の上昇とトロリ線を流れる電流によるジュール熱があります。電車が走る区間の電流が直流区間であれば、電流が多く流れるため温度上昇が大きくなりますが、交流区間では電流の流れは少なく、温度上昇はほとんどありません。
〇 正しいです。
トロリ線の機械的摩耗は、パンタグラフすり板とトロリ線間の機械的摩擦や衝撃で生じる摩耗があり、パンタグラフの押し上げ圧力が大きく、すり板が硬いほど摩耗が大きくなります。
<参考>
トロリ線の摩耗対策には次のようなことで対応します。
・トロリ線の勾配と勾配変化を小さくします。
・トロリ線周りの金具の軽量化と数を減らします。
・トロリ線の張力を一定に保持できるようにします。張力調整装置などが利用できます。
・パンタグラフのすり板の硬度をあまり大きくしない。
・耐摩耗性のあるトロリ線を使用します。
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03
架空式の電車線路では、電車車両の上に架空線を張り、電車のパンダグラフに集電させています。
トロリ線には電車車両への給電という役割があり、円形や梯形の断面形状をしているという特徴を持っています。
ハンガとは、ちょう架線にトロリ線を吊り下げている金具のことを言います。
電線路に流れる電流値が大きければ、温度上昇が大きくなり、電流値が小さければ、温度上昇はほとんどありません。
パンタグラフと直接接触するトロリ線の機械的摩耗度合いは、電車車両上部のパンタグラフの押上圧力や、すり板の硬さによって異なります。パンタグラフの押上圧力が大きく、すり板が硬い場合は、摩耗が大きくなります。
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