介護福祉士の過去問
第23回(平成22年度)
社会福祉援助技術 問34

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問題

介護福祉士国家試験 第23回(平成22年度) 社会福祉援助技術 問34 (訂正依頼・報告はこちら)

次の事例を読んで、問題について答えなさい。
【事例】
軽度の知的障害があるEさん(50歳、男性)は、高齢の母親(84歳)と生活していた。
母親は肝がんのため入院治療となったことで、相談支援事業所へ相談、障害者自立支援法での居宅介護(週4回)を受けることになり、M居宅介護従業者(以下、M従業者という。)が担当する事になった。また、それ以外のEさんの日常生活は近くに住む叔母(76歳)が支えていた。

【問題】
その後Eさんは落ち着きを取り戻してきたので、Eさんの今後について、Eさんを交えての相談支援事業所に よるケアカンファレンスが開かれる事になり、担当のM従業者も出席を要請された。しかし、Eさんは、ケア カンファレンスへの参加に迷っている様子である。
ケアカンファレンスにおけるM従業者の対応として、適切なものを一つ選びなさい。
  • Eさんが参加を迷っているので、M従業者は出席しない。
  • 発言はサービス提供責任者に任せる。
  • ケアカンファレンスに記録をすべて提出する。
  • EさんへM従業者も参加する事を伝え、出席をするよう誘う。
  • Eさんの参加については、叔母には相談しない。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は 4 です。

ケアカンファレンスへの参加はもちろん本人の意思を尊重する事が最も重要ですが、誘ったり、本人に参加意欲を持ってもらう努力をする事は必要であると言えます。

設問にあるように「今度ケアカンファレンスがあるんですよね。私も参加するように言われてるんですが、なんだか緊張してしまいますね!でもEさんがいてくれればちょっと安心です!」などとやんわりと参加を促してみたり、ケアカンファレンスとはどういう事を話し合う場なのか、それがEさんにとってどういう効果をもたらすのかを伝えて参加意欲を引き出してみてもいいでしょう。

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02

ケアカンファレンスは、Eさんの日常のサービス内容や現在の本人の状況について話される場となります。本人の意見が最も反映される場所となり、本人の意志に沿ったサービス提供を行っていくには本人の参加が必要不可欠とされる為、本人の参加は出来る限り促す事が大切です。

1,の方法は、本人の意志と共に事業所が気づいている本人の情報を他事業者に伝える事が出来なくなってしまう為不正解。
2,は本人の意志が反映されず、事業者主体になる可能性が高いです。
3,は記録上ではその場で他者が気づいたことについて話し合いにより深める事が出来なくなります。その会議の中で見つかる「気付き」に対応することが困難となってしまいます。
5,はケアカンファレンスはご家族(介助者)の意見を汲み取る必要もあります。また、こまめに連絡を取り合い信頼関係を築く必要性もあるため、不正解となります。

今回の場合は、Eさん自身が慣れない場所でのケアカンファレンスに参加することへの不安感があり参加の意欲が低下しています。
この場合は、日々関わりを持っているM事業所が間に入り、安心感を与える必要性があり、その上で本人に納得して参加していただけるような声掛けが必要になってくると思われます。

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03

正解は4です。

参加に迷っている段階のため、出席・欠席を決断してしまわずに、本人と再度話してみることが適切です。
状態が落ち着いたEさんは、M事業者との関係も少しずつ築かれており、M事業者自身の気持ちを伝えながら、出席してみてはどうかと話してみます。もちろん強制してはいけません。

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