介護福祉士の過去問
第23回(平成22年度)
介護技術 問96

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問題

介護福祉士国家試験 第23回(平成22年度) 介護技術 問96 (訂正依頼・報告はこちら)

次の事例を読んで、問題について答えなさい。
【事例】
Gさん(95歳、要介護5)は妻(88歳)と二人暮らしで、5年前より寝たきりである。 ベッドとエアマットの貸与を受け、日常生活は全介助である。Gさんは意思表示はでき、Gさ んと妻の希望で自宅で終末期を過ごし、延命処置はしないという方針である。1週間ほど前から徐々に意識レベルが低下し、主治医からは「いつ亡くなってもおかしくない状況です」と言われ、訪問介護と訪問看護を毎日受けることになった。

【問題】
妻が「呼吸が止まったらどうしようかと気になって、昨夜は眠れなかった」と言った。この場面での訪問介護員が行う妻への支援として、最も適切なものを一つ選びなさい。
  • 訪問看護師に頼んで今の状況や対応について説明してもらう。
  • 「後悔しないように、もっと頑張りましょう」と答える。
  • 「入院してもらってはどうですか」と提案する。
  • 「そんな心配はないですよ」と答える。
  • 主治医に睡眠薬を処方してもらうことを提案する。

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この過去問の解説 (4件)

01

正解…「1」
2・「もっと~しましょう」は今を否定されているかのように受け取ることもある
3・夫婦の希望に反する
4・確かでないことを安易に言わない
5・薬での解決は心の不安解消にはならない

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02

1:○ 今の状況を不安に思っているため、訪問看護師に依頼し今の状況を説明してもらうことが適切。
2:× 妻は夫のために頑張っているため励ますのは不適切。
3:× 自宅で終末期を過ごすという方針のため入院を提案することは不適切
4:× 根拠がないことは言わない
5:× 心配だから眠れないに対し、睡眠薬で対処するのは不適切。心配ごとを傾聴することが大切

参考になった数8

03

正解は1です。
妻の不安を解消するために、現在の状況を正確に説明して理解してもらうことは大変有効です。
2は明らかに誤りです。
妻は十分に頑張ってGさんの介護をしていることが文面から読み取れます。
3、4については、在宅療養で最期を過ごし、延命治療はしないという2人の意志に反することになります。
5については、「夫のことが心配である」という妻の不安が解消されないまま睡眠剤を処方しても、結局あまり効果がない可能性の方が高いです。

参考になった数7

04

1:正しい。不安を抱える妻に対して、訪問看護師から今の状況や対応について説明してもらうことは適切な支援であるといえます。

2:誤り。妻は不安を抱えながらもGさんのために努力をしているため、安易に励ます等の行為は控えるべきです。あくまでも傾聴と受容の姿勢が原則です。

3:誤り。自宅で終末期を過ごすという方針にも関わらず、訪問介護員が入院を勧めるのは不適切であり、当事者の気持ちに寄り添った支援とは言えません。

4:誤り。訪問介護員が何の根拠も無いのに、安易にこのような発言をすることは控えるべきです。当事者の気持ちに寄り添った支援とは言えません。

5:誤り。Gさんのことが心配だから眠れないのに、対処療法的に睡眠薬で対処するのは、支援として不適切であるといえます。

参考になった数4