介護福祉士の過去問
第22回(平成21年度)
形態別介護技術 問114

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

介護福祉士国家試験 第22回(平成21年度) 形態別介護技術 問114 (訂正依頼・報告はこちら)

消化管ストマを造設している高齢者に関する次の事例を読んで、問題について答えなさい。
【事例】
Hさん(75歳、女性)は、結腸がんのため2年前に下行結腸ストマ造設手術を行った。その後一人で生活をし、ストマ自己管理や 身の回りの事ができていたが、身寄りがないのでケアハウスで生活するようになった。前向きに生きていこうと考え、買い物や映画 鑑賞にもよく出かけていた。Hさんは、元来几帳面(きちょうめん)な性格であるため、ストマの管理に関する注意事項を守ろうと 努力しているが、現在少しお腹が張ると訴えている。2週間前に買い物に出かけた後から元気がなく、自室にこもり、入浴しなくなっ た。また、ストマの自己管理もおぼつかなくなってきており、ストマ周辺の皮膚にびらんが見られるようになった。

【問題】
次の会話を参考に、立案した介護計画に関する次の記述のうち、適切でないものを一つ選びなさい。

職員 「1週間ぐらい前にHさんと話したときに、外出することに不安があるとおっしゃってました」
主任 「不安の原因は分かりましたか」
職員 「他の人に嫌な思いをさせなくないと思っているようです。外出した時に情けない思いをしたことがあったようです」
主任 「Hさんは前向きな人ですから、少しずつ以前のような生活に戻ってほしいと思っています」
職員 「どうすればHさんが安心して外出できるか、Hさんと一緒に考えて見ます」
  • 外出先のトイレの位置を確認する。
  • 外出する前日の食事を減らす。
  • 外出時に予備の装具を持参する。
  • 外出時に消臭剤を持参する。
  • 外出時に予備の下着を持参する。

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (3件)

01

正解は2です。
食事を減らすことで、栄養不足になったり、体のリズムが乱れる可能性があります。空腹時の検査が必要だとか特別なことがなければ、規則正しい生活のために急に食事の量を変えることは不適切です。

各選択肢については以下のとおりです。
1→事前にトイレの位置を確認しておけば、排泄物処理もスムーズなのでHさんの安心感につながります。
3、5→うまく交換できなかったり、環境が変わって、排泄物の処理の時間も変わったりすることがあるので、予備の装具や下着を持参するのは、Hさんの安心感につながります。
4→「他の人に嫌な思いをさせたくない」と思っているので、におい対策として、持参すると安心感につながります。

参考になった数24

02

正解は「2」です。

前日の食事量で調整するのは非現実的です。外で失敗して周りに迷惑をかけてしまった、という苦い経験があるHさんにとっては、過度に食事を減らしてしまうリスクもあります。

1.×。事前に外出先のトイレの位置を確認することは、Hさんの安心感につながります。最近ではオストメイト対応の公衆トイレも多くありますから、調べておくと、より安心です。

3・5.×。失敗してしまったことが、Hさんを外出に対して後ろ向きな気持ちにしています。予備の装具や下着を準備することで、Hさんの安心感につながります。よって、正しい対応と言えます。

4.×。周りへの迷惑を気にするHさんは、当然臭いに対しても敏感になっていると思います。持っていると安心感につながると考えられ、正しい対応です。

参考になった数6

03

正解は2です。

前日の食事量を減らしたからといって、翌日の排便状況が変わるわけではありません。また食事量を減らすことでエネルギー不足になることも考えられるので適切ではありません。

参考になった数4