介護福祉士の過去問
第21回(平成20年度)
老人・障害者の心理 問46

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問題

介護福祉士国家試験 第21回(平成20年度) 老人・障害者の心理 問46 (訂正依頼・報告はこちら)

パーキンソン病によって起きやすい心理的影響に関する次の記述のうち、適切なものに〇、適切でないものに×をつけた場合、その組み合わせとして正しいものを一つ選びなさい。

A 病名を告知されると本人だけでなく家族も同様に不安にかられる。
B 今しかできないという焦る気持ちが強くなり、仕事や趣味に意欲的になる。
C 歩行中に突然歩けないと助けを求めるのは、一種の甘えの表現である。
D 「自分は役に立たなくなった」と感じて孤立感に陥る。
  • A○ B○ C× D×
  • A○ B× C○ D×
  • A○ B× C× D○
  • A× B○ C○ D×
  • A× B○ C× D○

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この過去問の解説 (4件)

01

正解は 3 です。

A:これから先、進行していくことや、その為に必要となる介護について本人も家族も不安を覚えます。

B:パーキンソン病の症状にも意欲低下がありますし、自分がパーキンソン病であるという事にショックを受けて将来を悲観したり、意欲が低下する人が多いです。

C:歩行中突然歩けなくなる、逆に足が止まらなくなるというのはパーキンソン病の症状の一つです。

D:自分が家族の負担になっていると思い詰める人も少なくありません。またパーキンソン病の症状の一つである被害妄想から「私は邪魔者だから家族の一員ではない」などと思い込み、余計に孤立してしまう事もあります。

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02

正解は3です。

A~Dについては以下のとおりです。

A→パーキンソンは進行していく病気です。病気になったご本人もさることながら、ご家族の方も大切な家族が治らない病気になってしまったことに対する不安にかられることでしょう。

B→パーキンソン病そのものもうつを引き起こしやすいですし、Aで述べたような不安から意欲の低下につながります。

C→パーキンソン病では、筋肉の収縮が起き、転倒しやすくなります。また、小刻みの歩行となります。前のめりで早足になり、急に止まったり、方向が変えられないということもあります。そのため、甘えの現象ではなく、症状として助けを求めるのです。

D→AやBで触れたように進行性の病気であり、またCで触れたように歩行障害も出てきます。これまでできていたことができなくなるという喪失感や意欲の低下があり、マイナスに物事を考えてしまいます。設問のとおりです。

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03

正解は3です。

A.パーキンソン病は進行性かつ治療法のない病気です。手足の震えから筋肉のこわばりへと移行し、動作の緩慢化、歩行困難へと繋がっていきます。そのような病気にかかったとなれば、ご本人はもちろん、ご家族も当然不安を覚えるでしょう。

B.ご本人の立場からすれば、だんだん動かなくなっていく手足を見るのは苦痛でしょう。普通にできていたことができなくなるのを目の当たりにして、意欲は低下していきます。

C. パーキンソン病の症状のひとつとして、「前屈歩行」が挙げられます。立ち上がった時に姿勢をまっすぐに保つことができず、前屈姿勢になってしまうのです。また第一歩がなかなか出ません。これは筋肉のこわばりからくる当然の結果であり、甘えではありません。

D.できていたことができなくなれば、誰でも悲しくなります。高齢者であればそれまで若輩者に頼られる立場にあった方も多く、病気によりその役目が果たせなくなることの辛さはより多大でしょう。できないもどかしさや頼ることへの後ろめたさから、孤立感を強めていくことになります。

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04

正解は3です。

パーキンソン病は、神経変性疾患に分類され、運動障害、非運動症状が起こります。根本的に病気を治す治療がなく緩和する治療はできますが、進行性の病気です。

A…パーキンソン病は進行性の病気なので、不安はあると考えられます。

B…意欲低下も非運動症状の1つです。

C…パーキンソン病の症状の一つに運動機能障害があり転倒しやすくなります。

D…運動障害、非運動障害(頻尿など)も起こり不安な症状もでます。

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