介護福祉士の過去問
第21回(平成20年度)
介護概論 問74

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問題

介護福祉士国家試験 第21回(平成20年度) 介護概論 問74 (訂正依頼・報告はこちら)

尿が漏れることを気にしている入所中の高齢者の排泄介助に関する次の記述のうち、適切なものに〇、適切でないものに×をつけた場合、その組み合わせとして正しいものを一つ選びなさい。

A 排泄の状況を把握する。
B 移動の状況を把握する。
C 本人の思いを聴く。
D 水分摂取を制限する。
  • A○ B○ C○ D×
  • A○ B× C○ D×
  • A○ B× C× D×
  • A× B○ C○ D〇
  • A× B○ C× D○

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この過去問の解説 (4件)

01

答え:1

1◯ 排泄の状況を把握することにより、誘導する時間、方法など今後適切なケアをすることができます。

2◯ 移動の状況を把握することにより、居室配置、トイレまでのスムーズな動線の確保、身体状況、福祉用具の活用など適切なケアの方法を知ることができます。

3◯ 聞き方が重要ではあるが、このことを気にしすぎ始めると利用者自身が水分制限を始めたり、外出を控えたり、ふさぎこんでしまうなどの様子が観察されることが多いです。
気持ちを聞いて、適切な精神ケアをすることが必要です。

4☓ 医療的指示がない限り、水分制限をすることは間違いです。

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02

正解は1です。

排泄機能の低下は、老化にともない徐々に進行していきます。そのため、排泄の昼と夜の違い、尿のトラブルと便のトラブルの違いなどを、観察・分析し、自立の段階なのか、一部介助なのか、全介助なのか段階にあったケアの目標を立てていくことが大切です。よってAとBは正しいです。

また、排泄は羞恥心を伴うプライベートな行為なだけに、排泄障害を起こすと、社会活動への参加意欲が低下したり、自らの存在価値を否定したりするようになりがちです。ご本人の気持ちへの配慮も必要です。よってCも正しいです。

水分摂取を制限することは脱水を起こしてしまう可能性も出てくるので不適切です。

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03

正解は1です。

排泄が間に合わない原因を探ることからはじめましょう。
A.排泄パターンを知ることで、間に合わない時間帯の言葉かけができます。
B.排尿する際の動作に支障がでるようであればおろしやすい衣類や、トイレまでの動線を変更することができます。
C.本人の意向を聞くことが大切です。
D.水分補給は、医師の指示がない以外は高齢者は体内の水分が少ないので水分補給を促す必要があります。

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04

正解は1です。

A 漏れることの多い時間帯を知ることで、トイレの声掛けをする適切なタイミングを知れることがあります。排尿のコントロールに関わる筋力が低下し常時漏れてしまうケースもありますので、状況に応じた対応が必要になります。

B 排尿をコントロールする機能はそれほど低下していないのに、脚力が低下して早く歩けない、居室からトイレが遠い、といったことが原因で尿漏れが生じるケースもあります。

C  様々な状況を把握したうえで介護従事者が決めた方法が、本人にとって希望に合うものかどうかは分かりません。本人にどうしたいかを聴く必要があります。

D 高齢者が世話を受けることに遠慮し、排尿量を抑えようとして水分の摂取を控えることは実際にあります。これは脱水症状を引き起こす原因になりますので、水分摂取を制限しないことはもちろん、高齢者が水分を控えることがないよう気配りが必要です。

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