介護福祉士の過去問
第21回(平成20年度)
形態別介護技術 問111

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問題

介護福祉士国家試験 第21回(平成20年度) 形態別介護技術 問111 (訂正依頼・報告はこちら)

パーキンソン病のRさんの在宅生活に関する次の事例を読んで、問題について答えなさい。
【事例】
Rさん(68歳、女性、要介護2)は、20年来のパーキンソン病で、主治医から内服薬をもらいながら、夫(75歳)と2人在宅生活をしていた。しかし、徐々に病状が進行し、夫のみでの介助が困難となってきたため、約1年前から訪問介護サービスが開始された。Rさんは、歩き始めの一歩が出にくく、歩き出すと小刻みでだんだんと速くなる。また、座ってじっとしていると手が勝手に震えていたが、起き上がることや立ち上がることは自立していた。1ヶ月ほど前から、舌が絶えず動くようになり、午後3時ごろになると突然動作が止まり、起き上がることや立ち上がることもできなくなった。さらに、「誰かが窓からのぞいている」「男の声が天井から聞こえる」などと言うようになり、夫はRさんが認知症になったのではないかと心配している。

【問題】
Rさんの最近1ヶ月の状態について、夫から相談された際の介護従事者の対応に関する次の記述のうち、適切なものを一つ選びなさい。
  • 「突然動作が止まるのは、疲労によるものでしょう」
  • 「『誰かにのぞかれている』というのは、目が悪くなったためでしょう」
  • 「舌がよく動くようになったのは、何かを伝えたいからでしょう」
  • 「最近の状態は今までとは違いが目立つので、主治医に相談したらいかがでしょう」
  • 「『男の人の声が聞こえる』のは、認知症のせいですね。専門医に診てもらいましょう」

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この過去問の解説 (3件)

01

1☓ パーキンソン病の薬を長期に服用していることによりオン・オフ 現象(突然薬の効果がきれ体が動かなくなる)というのが見られます。疲労によるものではありません。
2☓ パーキンソン病患者には、幻覚・幻聴が起こる場合があります。覚えておきましょう。
3☓ パーキンソン病の薬による影響で、自分の意志とは関係なく身体が勝手に動いてしまう症状(ジスキネジア)が起こることがあります。それによるものと考えることができます。
4◯ パーキンソンは進行していきます。症状の変化は随時主治医に相談しましょう。
5☓ パーキンソン病患者には、幻覚・幻聴が起こる場合があります。覚えておきましょう。

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02

適切なものは4です。

パーキンソン病では「抑うつ」「幻聴」「幻覚」といったことが症状の一つにあります。そのため、選択肢2や5はパーキンソン病によるものとも考えられます。1や3に見られる症状もパーキンソン病の症状の一つです。医学的なことは介護従事者が判断するのではなく、医師がすべきことです。4のように医師に相談するのが適切です。

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03

正解は4です。
介護従事者として状態の変化に対して勝手な判断をし伝えることは適切ではありません。Rさんのように今までと違った症状が出たとの話しをされた時は④のように対応が適切です。パーキンソン病は除々に病状が進行する病気であることも頭に置いておくことが大切です。

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