介護福祉士の過去問
第27回(平成26年度)
発達と老化の理解 問70
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問題
介護福祉士国家試験 第27回(平成26年度) 発達と老化の理解 問70 (訂正依頼・報告はこちら)
プロダクティブ・エイジング(productive aging)に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
- バルテス(Baltes,P.)が最初に提唱した。
- 高齢者の経済的自立を目指した概念である。
- エイジズム(ageism)による高齢者のとらえ方を肯定した概念である。
- 主観的幸福感とは無関係である。
- プロダクティブ(productive)な活動には、セルフケア(self-care)が含まれる。
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この過去問の解説 (3件)
01
1×:プロダクティブ・エイジングは、バトラー(Butler,R.N.)によって提唱されました。
2×:高齢者に自立を求め、生産的・創造的な生き方をしていくという考え方です。経済的な自立を目指したものではないため、不適切です。
3×:エイジズムは、1969年、バトラーによって初めて使われた言葉です。年齢差別、特に高齢者に対する偏見と差別を意味します。
プロダクティブ・エイジングの理念は、「高齢者を弱者として差別や偏見の対象とするのではなく、すべての人が老いてこそますます社会にとって必要な存在であり続けること」が目標とされています。エイジズムとは正反対の概念であり、不適切です。
4×:プロダクティブ・エイジングを実現するために、高齢者の社会参加活動と主観的幸福感の関係についての必要性が考えられています。
5○:プロダクティブ・エイジングを提唱したバトラーは、「高齢者の自立と活力を支え、ひいては社会貢献を促す良好な健康状態が必要である」として「責任あるエイジング」の概念を展開しました。
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02
プロダクティブ・エイジングは生産的高齢者と訳され、高齢者が自分の生き方や方向性を自己選択し、自己実現を図るための自立を唱えています。
各選択肢は以下のとおりです。
1→バルテスは『生涯発達学の祖』といわれた人です。プロダクティブ・エイジングを唱えたのはバドラーです。
2→冒頭で述べたとおりです。
3→「肯定」ではなく「否定」です。
4→自分の生き方を自己選択し、自己実現を図るため主観的です。
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03
1:アメリカのバトラー(Butler, R. N.) によって提唱されました。
2:概念の解釈から経済的自立も含まれている可能性はありますが、特にそれに限って目標としているわけではありません。
高齢者が生産的になることで、さまざまな面で自立することができるという考え方です。
3:エイジズムとは、年齢差別のことを指します。特に高齢者への差別と偏見を意味することが多いです。
プロダクティブ・エイジングとはこのとらえ方を『否定』した概念です。
4:主観的幸福感とは、他人の判断ではなく「自分がどれだけ幸せを感じているか」のことを言います。
例えば日々食べていくだけのお金しかないような状況でも、本人が「日々食べていけるだけ幸せだ」と感じていれば、それは主観的幸福感が高いと言えます。
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