介護福祉士の過去問
第28回(平成27年度)
発達と老化の理解 問74
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問題
介護福祉士国家試験 第28回(平成27年度) 発達と老化の理解 問74 (訂正依頼・報告はこちら)
Bさん(82歳、男性)は、脳梗塞(cerebral infarction)の既往があり、右片麻痺がある。以前から食事中にむせることがあった。半年前には、肺炎(pneumonia)で入院したこともある。昨日から元気がなく、食欲もなくて普段の半分も食べられない。呼吸数は1分間に24回、体温は37.4℃だった。Bさんに起こっていることとして、最も可能性の高いものを1つ選びなさい。
- 脳梗塞(cerebral infarction)の再発
- 急性腸炎(acute colitis)
- 感冒(common cold)
- 誤嚥性肺炎(aspiration pneumonia)
- 胃潰瘍(gastric ulcer)
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この過去問の解説 (4件)
01
1:脳梗塞(cerebral infarction)の再発であた場合は麻痺の悪化や感覚障害が見られることが多い。
2:急性腸炎(acute colitis)の場合は食中毒などの何かしらの原因により、腸に炎症を起こし、下痢や腹痛といった症状が見られることです。
3:感冒(common cold)は一般的に言われる風邪であり、風邪は鼻・口から声帯までの上気道に炎症が起きることを言い、症状としては咳・鼻水・発熱が挙げられます。
4:誤嚥性肺炎(aspiration pneumonia)は別名「老人性肺炎」とも呼ばれ、通常ひとは咳き込むことで吐き出すことができますが、高齢者のように抵抗力・嚥下力が低下し誤嚥したものがそのまま肺に到達し炎症を起こす事を言い、症状は発熱、食事中のむせ込み、元気がない、呼吸数の増加が見られます。
5:胃潰瘍(gastric ulcer)はストレスや空腹時の服薬などにより、胃壁が傷つき粘膜に炎が起きた状態のことです。
症状としては、上腹部の痛み、吐き気や吐血、タール便などが挙げられます。
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02
「元気がない」、「食事中のむせ」というキーワードから、誤嚥性肺炎の疑いが考えられます。
発熱や咳を伴うこともありますが、高齢者の場合は、この症状が現れにくいこともあります。
改善策としては抗菌薬による治療が必要であり、予防策としては、口腔ケアをしっかりしていくことや口腔内の細菌を増やさないように水分摂取することが大切です。
よって、選択肢4が正解となります。
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03
脳梗塞で右麻痺があること、食事中にむせることが多く以前にも肺炎になったことがあることを考えると誤嚥性肺炎の可能性が高いです。
1.脳梗塞の再発であれば、麻痺の悪化や意識障害など他の症状が見られる可能性が高いです。
2.急性腸炎では腹痛や下痢、嘔吐などの症状が表れます。
3.感冒では咳やのどの腫れなどの症状が見られる可能性が高いです。
5.発熱があることから、胃潰瘍よりも誤嚥性肺炎の可能性の方が高いと言えます。
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04
「肺炎の既往歴」、「以前から食事中のムセがみられた」ことからも誤嚥性肺炎の可能性が高くなります。
肺炎の既往があると、嚥下機能が低下することもあり普段の食事の様子からもそれが伺えます。また、通常、肺炎には発熱・咳・痰が出るといった症状が挙げられますが、高齢者の誤嚥性肺炎ではこれらの症状が出にくく、何となく元気がない、食事に時間がかかる、唾液が飲み込めないなどといった状態の変化から病気が発見されることもあります。
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