介護福祉士の過去問
第31回(平成30年度)
こころとからだのしくみ 問102
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問題
介護福祉士国家試験 第31回(平成30年度) こころとからだのしくみ 問102 (訂正依頼・報告はこちら)
Dさん(75歳、女性)は、介護老人福祉施設に入所している。糖尿病(diabetes mellitus)があり、インスリン療法を受けている。2日前から風邪をひいて、食事量が普段の半分程度に減っていたが、医師の指示どおりインスリン注射を継続していた。介護福祉職が朝食をDさんに渡そうとしたところ、顔色が悪く、「胸がどきどきして、ふわふわする」と話し、額には汗が見られた。
考えられるDさんの状態として、ただちに医療職に相談しなければならないものを1つ選びなさい。
考えられるDさんの状態として、ただちに医療職に相談しなければならないものを1つ選びなさい。
- 発熱
- 脱水
- 低血糖
- 貧血
- 意識障害
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この過去問の解説 (3件)
01
風邪による発熱の可能性はありますが、それまでの経緯や現れている症状を踏まえた上で、より緊急度の高い症状として考えられるものは、低血糖状態です。
2.×
食事量の減少と共に水分摂取量が減少したことにより、脱水症となっている可能性はありますが、顔色が悪く、動悸があり、額に汗が見られることから、低血糖状態であると考えられます。
3.○
インスリン注射は、食事による血糖値の上昇を抑えるためのものです。
食事量が半分程に減っていることから、普段より血糖値が上昇しないと考えられます。
そのような状態のところに、普段と同量のインスリン注射を打つと血糖値が下がりすぎることになり、低血糖の症状(冷や汗、動悸、めまい等)が現れます。
低血糖の症状が重症化すると意識障害に至るため、速やかに医療職へ相談する必要があります。
4.×
貧血の症状には、動悸やめまい、頭痛、倦怠感、息切れ等があります。
Dさんの場合、額に汗が見られることから、貧血ではなく低血糖状態であることが考えられます。
5.×
意識障害は、低血糖状態が重症化すると起こることがありますが、現段階ではDさん自身による、動悸やふらつきの訴えがあり、意識障害には至っていません。
このまま低血糖状態が続くことによって、意識障害に繋がる恐れがあるため、速やかに医療職へ相談し、適切な対処を行う必要があります。
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02
1×
風邪をひいている状況から、発熱はあると考えられますが、この問題は緊急性の高いものを選ぶので、適切ではありません。
2×
食事量が半減していることで脱水になっていると考えられますが、動悸やふらつき、顔色が悪い・汗をかいている症状から、低血糖症状が考えられます。
3〇
インスリン注射を受けているので、血糖値のコントロールが必要だとわかります。Dさんは、風邪で食事量が半減していたにも関わらず、通常通りの単位で注射していたことで低血糖症状であり、放置すれば意識障害を引き起こす恐れがあるので、いち早く医療職に報告しなければなりません。
4×
貧血の症状も食事量が減っていることで起きていることも考えられますが、緊急性が高いとは言えません。
5×
意識障害は、低血糖症状が悪化して起こるので、Dさんからめまいやふらつきなどの訴えがあるので、その状況にはないと判断できます。
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03
2.Dさんの食事量が減っている、額に汗がみら見られるという情報だけで脱水と判断し難いです。よって2は間違いです。
3.Dさんはインスリン療法を受けています。また、2日前から風邪で食事量が減っていることを踏まえて医師の指示でインスリン注射を継続しているという情報もあります。
これらの情報を踏まえると、低血糖を起こしている可能性が考えられます。
よって3が正解です。
顔色が悪く(顔面蒼白)、「胸がどきどきして、ふわふわする」(動悸)、額には汗(冷や汗)は低血糖の症状です。
4.Dさんが食事量の低下している情報から貧血を起こす可能性も考えられますが、ただちに医療職に相談するような緊急性は高くありません。よって、4は間違いです。
5.Dさんが「胸がどきどきして、ふわふわする」と訴えているという状況から、意思疎通はできていますので、意識障害ではありません。よって、5は間違いです。
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