介護福祉士の過去問
第31回(平成30年度)
こころとからだのしくみ 問104
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問題
介護福祉士国家試験 第31回(平成30年度) こころとからだのしくみ 問104 (訂正依頼・報告はこちら)
入浴介護に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。
- 家庭内での不慮の事故死のうち、入浴関連はまれである。
- 心臓に疾患のある人には、全身浴を勧める。
- 浴槽からの立ち上がりは、ゆっくり行う。
- 食後すぐの入浴を勧める。
- 入浴後、水分摂取は控える。
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この過去問の解説 (3件)
01
家庭内でおこる不慮の事故は、浴室で起こる確率が極めて高くなっています。
2×
心臓疾患のある方には、全身浴ではなくシャワー浴など心臓にかかる負担の少ない入浴方法がおすすめです。
3〇
入浴後は、血圧が下がることがあり、立ち上がるときに起立性低血圧を引き起こす可能性が高いので、ゆっくりと立ち上がるようにしましょう。
4×
食後には、食べ物を消化するためのエネルギーや血液が必要になります。
しかし、入浴することで、消化に必要なエネルギーや血液が、体温を下げるために使われてしまうことで十分に消化ができなくなるため適切ではありません。
5×
入浴後は汗をかいているので、適切な水分補給は必要です。
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02
家庭内における不慮の事故として、入浴中の浴槽での溺死・溺水が多く見られ、まれなものとは言えません。
2.×
全身浴をすると、静水圧(静止した水の中で働く圧力)により、心臓や肺に血液が集まってしまうため、心臓疾患のある方に全身浴を勧めることは不適切です。
3.○
浴槽に浸かることで心身ともにリラックス状態となり、副交感神経が優位に働いて、血圧が低下します。
この時、急に立ち上がると起立性低血圧を起こしてしまう可能性があり、それを防ぐために浴槽からはゆっくり立ち上がることが適切です。
4.×
食後は食べたものを消化するため、胃腸の血液循環が活発になります。
食後すぐに入浴すると、胃腸に集まっていた血液が皮膚の方へ回ってしまい、胃腸の働きが弱まります。
これは消化吸収を妨げることになってしまうため、食後すぐに入浴を勧めることは不適切です。
5.×
入浴すると身体が温まり、体温を調整するために発汗が起こります。
この時、水分摂取を怠ると脱水症を起こす可能性があるため、入浴後の水分摂取は大切だと考えられます。
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03
家庭内での不慮の事故死として、入浴関連で溺死が多く起こっています。まれではありません。よって、1は間違いです。
2.心臓に疾患のある人には、全身浴を勧める。
全身浴では以下の要因から心臓の負担が大きいです。
・水圧によって血管が押されて血液が心臓に戻ってきやすくなる
・心臓が押し出す血液が多くなる
・心臓が血液を送り出す力も多く必要になる
心臓に疾患のある人には負担が少ない半身浴を提案しましょう。
よって、2は間違いです。
3.浴槽からの立ち上がりは、血圧は下がり、脳へ送られる血液量が少なくなるので立ちくらみが起きやすくなります。
立ちくらみ発症転倒に繋がるケースであり危険があります。浴槽からの立ち上がりは、ゆっくり行いましょう。よって、3が正解です。
4.食後すぐの入浴を勧める。
消化吸収にはエネルギーが必要ですが、食後すぐの入浴は消化器官へエネルギーが十分にいかなくなってしまうので、消化不良が起きてしまうリスクが出てきます。
食後1時間は消化吸収に取り組んでから入浴するのが良いでしょう。4は間違いです。
5.入浴時は発汗するので、失われた水分は補給することが大切です。入浴前や入浴後の水分補給が出来ていないと、脱水になるリスクが高くなります。入浴後は水分摂取をしましょう。よって、5は間違いです。
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