介護福祉士の過去問
第32回(令和元年度)
発達と老化の理解 問73

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問題

介護福祉士国家試験 第32回(令和元年度) 発達と老化の理解 問73 (訂正依頼・報告はこちら)

高齢者において、心不全( heart failure )が進行したときに現れる症状に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
  • 安静にすることで速やかに息切れが治まる。
  • 運動によって呼吸苦が軽減する。
  • チアノーゼ( cyanosis )が生じる。
  • 呼吸苦は、座位より仰臥位(背臥位)の方が軽減する。
  • 下肢に限局した浮腫が生じる。

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この過去問の解説 (3件)

01

最も適切なものは3です。
チアノーゼとは全身に酸素が行かなくなることで起きます。酸素不足により唇が紫色になったり、指先の皮膚が青紫色に見えたりします。心不全で、血液を全身に行き渡らせ、酸素を送る作用ができなくなり、このような現象が起こります。

他の選択肢については以下のとおりです。

1、誤りです。
心不全を起こすと肺うっ血を起こす可能性があります。肺うっ血を起こすと呼吸苦がみられます。安静にしていても姿勢によって、息切れが治まらないこともあります。

2.誤りです。
普通の人でも運動によって呼吸苦が生じるため、これは誤りです。

4.誤りです。
起坐呼吸といって、座位の方が楽です。

5.誤りです。
下肢だけでなく顔にも浮腫が表れます。

参考になった数74

02

1. 坂道や階段での移動といった運動後の息切れがみられます。安静にすることで速やかに息切れが治まりません。よって、間違いです。

2.運動によって呼吸苦が増加します。よって、間違いです。

3. 心不全によって心臓の拍動が弱まると、心臓から押し出される血液の量が減少し、チアノーゼが生じます。よって、3が正解です。

4.呼吸苦の場合は、座位になることで横隔膜が下がり、呼吸面積が広がります。結果として呼吸がしやすくなるのは座位です。4は間違いです。

5.座位の場合は水分が下肢にいかないため、浮腫が生じることがありますが、下肢に「限局して」浮腫が生じるわけではありません。よって、間違いです。

参考になった数27

03

1.×
心不全の初期は軽い息切れで治まることがありますが、進行すると安静にしても治まらないことがあります。

2.×
運動により呼吸苦が増します。軽減はしません。

3.○
チアノーゼは心臓の機能が低下し十分な血液が送られないことで酸素不足になり末梢や唇の色が青紫色になる状態です。

4.×
心不全が進行すると臥位で症状が悪化することが多くあります。
座位になると肺のうっ血が改善され呼吸が楽になります。

5.×
心不全が進行すると尿量が減り浮腫むことがありますが、下肢に限ったことではありません。

参考になった数17