介護福祉士の過去問
第33回(令和2年度)
発達と老化の理解 問69

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問題

介護福祉士国家試験 第33回(令和2年度) 発達と老化の理解 問69 (訂正依頼・報告はこちら)

Aさん(小学4年生、男性)は、思いやりがあり友人も多い。図画工作や音楽が得意で落ち着いて熱心に取り組むが、苦手な科目がある。特に国語の授業のノートを見ると、黒板を書き写そうとしているが、文字の大きさもふぞろいで、一部の漢字で左右が入れ替わっているなどの誤りが多く見られ、途中で諦めた様子である。親子関係や家庭生活、身体機能、就学時健康診断などには問題がない。
Aさんに当てはまる状態として、最も適切なものを1つ選びなさい。
  • 自閉症スペクトラム障害(autism spectrum disorder)
  • 愛着障害
  • 注意欠陥多動性障害
  • 学習障害
  • 知的障害

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この過去問の解説 (3件)

01

1.適切ではありません。

自閉症スペクトラム症候群は、人とのコミュニケーションを苦手とする傾向にあり、思いやりがあり、友人の多いAさんには当てはまりません。

2.適切ではありません。

愛着障害とは親子関係や家庭生活に課題がある事が多く、Aさんには当てはまりません。

3.適切ではありません。

注意欠陥多動性障害は注意力に課題があり、落ち着きがみられないといった特徴があります。その為、図画工作や音樂に落ち着いて取り組むAさんには当てはまりません。

4.適切です。

学習障害とは言葉の読み書き等に課題がある事が多く、文字の大きさが不揃いで、漢字の左右が入れ替わっているAさんに当てはまります。

5.適切ではありません。

知的障害はIQ等、知能面に発達の遅れが見られ、生活に支障をきたす障害です。就学時健康診断に問題がないAさんには当てはまりません。

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02

正解は、4です。

1.自閉症スペクトラム障害には、対人関係の困難が特徴にあげられます。Aさんは思いやりがあり友人も多いので、当てはまりません。そのため、不正解です。

2.愛着障害とは、養育者との愛着形成に問題を抱えている状態をいいます。Aさんは親子関係、家庭生活に問題がないので、当てはまりません。そのため、不正解です。

3.注意欠陥多動性障害には、じっとしていられない、集中できない、といった特徴がみられます。Aさんは、図画工作や音楽に落ち着いて取り組むため、当てはまりません。そのため、不正解です。

4.Aさんは、漢字など文字の書き方に困難を感じています。学習障害が考えられます。

5.知的障害は、知的能力、社会生活の適応能力が低い、といった特徴ゆえに、日常生活での困難が18歳以下に生じている状態です。Aさんは、身体機能、就学時健康診断には問題がなかったので、当てはまりません。そのため、不正解です。

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03

最も適切なものは4です。

事例は書字障害だと考えられます。

書字障害は学習障害の一種で文字を読むことができても

書くことに問題があるケースです。

他の選択肢については以下のとおりです。

1.不適切です。

自閉症スペクトラム障害の特徴として

臨機応変な対人関係が苦手で、自分が関心をもったものを最優先させる」

ことが挙げられます。Aさんは友人も多く、親子関係も問題ないため、

自閉症とは考えにくいです。

2.不適切です。

愛着障害は養育者との愛着が何らかの理由で形成されず

対人関係に問題を起こす障害です。

Aさんは親子関係に問題がないことから、これだとは考えにくいです。

3.不適切です。

注意欠陥多動性障害の特徴は落ち着きのないことです。

Aさんは文中に「落ち着いて熱心に取り組む」とあるため、

これだとは考えにくいです。

5,不適切です。

知的障害は知的能力、適応能力が低いのが特徴です。

Aさんは対人関係はうまくいっており、適応能力が低いと言い難いです。

よって、知的障害とは考えにくいです。

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