介護福祉士の過去問
第33回(令和2年度)
総合問題 問114

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問題

介護福祉士国家試験 第33回(令和2年度) 総合問題 問114 (訂正依頼・報告はこちら)

次の事例を読んで、問題に答えなさい。

〔事例〕
Jさん(83歳、女性)は一人暮らしである。人と付き合うのが苦手で、近所付き合いもあまりなく、一人で静かに生活していた。
80歳を過ぎた頃から右膝に痛みが出て、変形性膝関節症(knee osteoarthritis)と診断されたが、近くのスーパーへの買物や、近所の散歩には出かけていた。
1か月ほど前から膝の痛みが悪化し、散歩にも行かなくなった。食事量が減って痩せてきてしまい、一日中、座ってテレビを見て過ごしている。

現在のJさんに心配される病態として、最も適切なものを1つ選びなさい。
  • フレイル(frailty)
  • 不定愁訴
  • 寛解
  • 不穏
  • せん妄(delirium)

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この過去問の解説 (3件)

01

1、適切です。

フレイルとは年齢を重ね、虚弱になった状態のことをいいます。

膝の痛みが悪化し、散歩にも行かなくなった。食事量が減って痩せてきてしまい」という部分が、フレイルに移行する恐れがあると判断できます。

2、適切ではありません。

不定愁訴とは、めまいやふらつき、動悸、しびれなどの自覚症状の訴えがあるものの、医学的な原因が分からないものをいいます。

Jさんは主な原因が変形性膝関節症と分かっているため、当てはまりません。

3、適切ではありません。

寛解とは、病状が一時的におさまっていることを指します。

Jさんの変形性膝関節症の病状はおさまっていない為、当てはまりません。

4、適切ではありません。

不穏とは、落ち着きがなく穏やかでないことをいいます。

Jさんには当てはまりません。

5、適切ではありません。

せん妄とは意識障害の一種で、一時的に周囲の状況がわからなくなったり、幻覚や妄想等の症状が現れることがあります。

Jさんには当てはまりません。

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02

最も適切なものは1です。

フレイルとは、加齢や疾患によって

身体的・精神的なさまざまな機能が徐々に衰え、

心身のストレスに堪えられない状態のことです。

変形性膝関節症の悪化から、

Jさんの行動が変わってきているので1が適切です。

他の選択肢については以下のとおりです。

2.不適切です。

不定愁訴とは、はっきりした病気ではないが

「なんとなく体の調子が悪い」といった状態のことです。

Jさんの膝の痛みは原因がわかっているため、これに該当しません。

3.不適切です。

寛解とは、病気が完全に治ったわけではないが、

よくなったという状態を指すことばです。よって不適切です。

4.不適切です。

不穏とは、穏やかではないことで、

精神疾患などでは興奮することが予測できる状態であることを指します。

よって不適切です。

5.不適切です。

せん妄とは注意,認知,および意識レベルが急性で一時的に障害される

病態を指します。認知症と違い、回復可能です。

Jさんには当てはまりません。

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03

正解は1番です。

問題文から、Jさんは食事や運動量も減ってやる気も失ってきている事が分かります。そこから考えると正解に近づきます。

(正解)1 フレイル(frailty)→正解になります。Jさんは食事や運動量も減ってやる気も失ってきている状態にあるのでフレイルが考えられます。

2 不定愁訴→間違いになります。不定愁訴とは、何となく体の調子が悪く原因が分からない状態の事を言います。Jさんは明確な理由が分かっているので不定愁訴ではありません。

3 寛解→間違いになります。寛解とは、病気が完全ではないが良くなってきている状態の事を言います。

4 不穏→間違いになります。不穏とは気持ちが落ち着かなく、興奮している状態になります。Jさんには当てはまらないため、不適切です。

5 せん妄(delirium)→間違いになります。せん妄とは、幻覚や妄想等の症状が現れることです。せん妄は朝方よりも夕方にかけて症状が現れる事が多いです。

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