介護福祉士の過去問
第33回(令和2年度)
総合問題 問115

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問題

介護福祉士国家試験 第33回(令和2年度) 総合問題 問115 (訂正依頼・報告はこちら)

次の事例を読んで、問題に答えなさい。

〔事例〕
Jさん(83歳、女性)は一人暮らしである。人と付き合うのが苦手で、近所付き合いもあまりなく、一人で静かに生活していた。
80歳を過ぎた頃から右膝に痛みが出て、変形性膝関節症(knee osteoarthritis)と診断されたが、近くのスーパーへの買物や、近所の散歩には出かけていた。
1か月ほど前から膝の痛みが悪化し、散歩にも行かなくなった。食事量が減って痩せてきてしまい、一日中、座ってテレビを見て過ごしている。

Jさんは、食事量は回復したが、膝に痛みがあり、家の中ではつかまり歩きをしていた。要介護認定を受けたところ要支援2と判定され、家の近くの第一号通所事業(通所型サービス)を利用することになった。
通所初日、車で迎えに行くと、Jさんは、「心配だからやっぱり行くのはやめようかしら」と介護福祉職に言い、玄関の前からなかなか動かなかった。
このときの介護福祉職の言葉かけとして、最も適切なものを1つ選びなさい。
  • 「急ぎましょう。すぐに車に乗ってください」
  • 「心配なようですから、お休みにしましょう」
  • 「歩けないようでしたら、車いすを用意しましょうか」
  • 「初めてだから心配ですね。私もそばにいるので一緒に行きませんか」
  • 「Jさんが行かないと、皆さん困ってしまいますよ」

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この過去問の解説 (3件)

01

1、適切ではありません。

焦らせることで、Jさんの不安を大きくさせてしまう恐れがあります。

2、適切ではありません。

休みを促すのではなく、Jさんが安心して第一号通所事業(通所型サービス)に行くことの出来る声掛けが必要です。

3、適切ではありません。

Jさんはつかまり歩きが出来る状態の為、安易に車いすを勧めることは、筋力の低下等につながります。

4、適切です。

Jさんの想いを読み取って、安心させる声掛けが大切です。

5、適切ではありません。

責め立てるような声掛けになっており、Jさんの気持ちを無視しています。

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02

正解は4番です。

Jさんは、「心配だからやっぱり行くのはやめようかしら」と介護福祉職に言い、玄関の前からなかなか動かなかった。と説明があるので、Jさんにどのような声掛けをしたら一緒に行ってもらえるかを考えていくと正解に近づきます。

1 「急ぎましょう。すぐに車に乗ってください」→間違いになります。「心配だからやっぱり行くのはやめようかしら」という言葉から、Jさんは不安な気持ちがあるので、「急ぎましょう。すぐに車に乗ってください」と急がせるのは適切ではありません。

2 「心配なようですから、お休みにしましょう」→間違いになります。この声掛けはJさんを不安にさせてしまうので、Jさんが行きたいと思う声掛けが必要になります。

3 「歩けないようでしたら、車いすを用意しましょうか」→間違いになります。Jさんは家の中ではつかまり歩きをしていた。という記述から、歩くことができるので、車いすを用意するのは適切ではありません。

(正解)4 「初めてだから心配ですね。私もそばにいるので一緒に行きませんか」→正解になります。「心配だからやっぱり行くのはやめようかしら」というJさんの不安な気持ちに寄り添って声掛けが出来ています。

5 「Jさんが行かないと、皆さん困ってしまいますよ」→間違いになります。「心配だからやっぱり行くのはやめようかしら」というJさんの気持ちをより不安にさせてしまう声掛けになるため、適切ではありません。

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03

最も適切なものは4です。

Jさんは心配だと漏らしています。

そのJさんの気持ちに寄り添うことが大切です。

2もJさんの心配な気持ちは受け止めていますが、

勝手に施設利用を休みにしてしまっていることに問題があります。

よって4が適切です。

他の選択肢については以下のとおりです。

1.不適切です。

心配だというJさんの気持ちへの受け止めがありません。

2.不適切です。

先に解説したとおりです。

3.不適切です。

心配だというJさんの気持ちへの受け止めがありません。

5.不適切です。

心配だというJさんの気持ちへの受け止めがありません。

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