介護福祉士の過去問
第33回(令和2年度)
総合問題 問117
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問題
介護福祉士国家試験 第33回(令和2年度) 総合問題 問117 (訂正依頼・報告はこちら)
次の事例を読んで、問題に答えなさい。
〔事例〕
Kさん(80歳、女性)は夫が亡くなった後、自宅で一人暮らしをしていた。ある日、一人娘のLさんが訪ねると、ごみが散乱しており、冷蔵庫の中には古くなった食材がたくさん入っていた。
変化に驚いたLさんはKさんと病院を受診したところ、認知症(dementia)と診断された。Lさんは、Kさんに家庭的な雰囲気の中で生活をしてほしいと考えた。その結果、Kさんは認知症対応型共同生活介護(グループホーム)を利用することになった。
入居して1週間が経過し、Kさんと関わったM介護福祉職は、Kさんは短期記憶の低下により、最近の出来事については話すことは難しいが、自分が学校に通っていた頃の話や、子どもの頃に歌っていた歌については生き生きと話すことを確認した。
M介護福祉職は、Kさんが今持っている認知能力を活用して、ほかの利用者と交流する機会を作りたいと考え、Kさんとほかの利用者に参加してもらう活動を企画することにした。
M介護福祉職が企画した活動の手法として、最も適切なものを1つ選びなさい。
〔事例〕
Kさん(80歳、女性)は夫が亡くなった後、自宅で一人暮らしをしていた。ある日、一人娘のLさんが訪ねると、ごみが散乱しており、冷蔵庫の中には古くなった食材がたくさん入っていた。
変化に驚いたLさんはKさんと病院を受診したところ、認知症(dementia)と診断された。Lさんは、Kさんに家庭的な雰囲気の中で生活をしてほしいと考えた。その結果、Kさんは認知症対応型共同生活介護(グループホーム)を利用することになった。
入居して1週間が経過し、Kさんと関わったM介護福祉職は、Kさんは短期記憶の低下により、最近の出来事については話すことは難しいが、自分が学校に通っていた頃の話や、子どもの頃に歌っていた歌については生き生きと話すことを確認した。
M介護福祉職は、Kさんが今持っている認知能力を活用して、ほかの利用者と交流する機会を作りたいと考え、Kさんとほかの利用者に参加してもらう活動を企画することにした。
M介護福祉職が企画した活動の手法として、最も適切なものを1つ選びなさい。
- リアリティ・オリエンテーション(reality orientation)
- ピアカウンセリング(peer counseling)
- スーパービジョン(supervision)
- 回想法
- 社会生活技能訓練
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この過去問の解説 (3件)
01
1、適切ではありません。
リアリティ・オリエンテーションとは、今は何月何日か、今いる場所はどこかなど、見当識障害を改善する目的があります。
問題文では、Jさんの見当識障害については触れていない為、当てはまりません。
2、適切ではありません。
ピアカウンセリングとは、同じような境遇にいる人たちが集まり、同じ立場で話し合うことでお互いをカウンセリングすることです。
Jさんには当てはまりません。
3、適切ではありません。
スーパービジョンとは、スーパーバイジーと呼ばれる新人職員などが、スーパーバイザーと呼ばれる管理者や施設長などの指導者に意見を求め、サポートやアドバイスを受けることです。
Jさんには当てはまりません。
4、適切です。
回想法とは、昔の写真や歌などから自身の思い出を振り返り、気持ちの安定や脳の活性化を図ることです。
「自分が学校に通っていた頃の話や、子どもの頃に歌っていた歌については生き生きと話す」Jさんに適しています。
5、適切ではありません。
社会生活技能訓練とはソーシャルスキルトレーニングともいわれ、社会で生活する為に必要な生活スキルやコミュニケーション能力を訓練するものです。
Jさんには当てはまりません。
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02
最も適切なものは4です。
回想法は昔の経験などを語り合う心理療法です。
Kさんは昔のことはよく覚えているようなので、
他の利用者さんたちと昔のことを話すことであれば交流ができます。
他の選択肢については以下のとおりです。
1.不適切です。
リアリティ・オリエンテーションは「今日は、何月何日なのか」
「今の季節は何か」「今、いる場所はどこか」など時間や今いる場所等が
判らないなどの見当識障害を解消するための訓練で、
現実認識を深めることを目的とします。
認知症の進行を遅らせる効果があるといわれています。
Kさんは認知症があるので、有効なものではありますが、
M介護職員がが目的としているものと直結していません。
よって、不適切です。
2.不適切です。
ピアカウンセリングとは、同じような立場や悩みを抱えた人たちが
集まって、同じ仲間としておこなうカウンセリングのことです。
同じ病気を抱えているとか、同じ障害があるとかといった場合に行います。
今のことを忘れてしまう認知症の人どうしがこの効果を考え行うのは不適切です。
3.不適切です。
スーパービジョンとは、カウンセリングの初心者が専門家だったり
経験が長い人であったり、いわゆるスーパーバイザーに意見や指導を求めることです。
よって不適切です。
5.不適切です。
社会生活技能訓練とは社会生活の中でうまく人と関わり、
よりよい人間関係をつくるトレーニングです。
統合失調症などの精神障害の方に取り入れられるリハビリテーションです。
よって不適切です。
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03
正解は4番です。
1 リアリティ・オリエンテーション(reality orientation)→間違いになります。リアリティ・オリエンテーションは「今、何月何日か。」などの見当意識障害を解消するための訓練になります。よって、今回のKさんの場合には適切ではありません。
2 ピアカウンセリング(peer counseling)→間違いになります。ピアカウンセリングは同じ悩みを抱えた人達が集まって、ピア(仲間)と一緒に問題を解決していく方法です。よって、今回のKさんの場合には適切ではありません。
3 スーパービジョン(supervision)→間違いになります。スーパービジョンは、経験があるベテランスーパーバイザーに意見や指導をしてもらう方法です。よって、今回のKさんの場合には適切ではありません。
(正解)4 回想法→正解になります。回想法とは、昔の思い出などから本人の気持ちや脳の活性化をさせていく心理療法です。
5 社会生活技能訓練→間違いになります。社会生活技能訓練は、社会生活で大切な生活スキルやコミュニケーションの能力の向上を目的とした訓練になります。ソーシャルスキルトレーニング(SST)とも呼ばれます。よって、今回のKさんの場合には適切ではないです。
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