介護福祉士の過去問
第34回(令和3年度)
社会の理解 問5
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問題
介護福祉士国家試験 第34回(令和3年度) 社会の理解 問5 (訂正依頼・報告はこちら)
2016年(平成28年)に閣議決定された、「ニッポン一億総活躍プラン」にある「地域共生社会の実現」に関する記述として、最も適切なものを1つ選びなさい。
- 日本型福祉社会の創造
- 我が事・丸ごとの地域づくり
- 健康で文化的な最低限度の生活の保障
- 社会保障と税の一体改革
- 皆保険・皆年金体制の実現
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この過去問の解説 (3件)
01
正解は2です。
ニッポン一億総活躍プランでは
子供・高齢者・障害者など全ての人々が地域、暮らし、
生きがいを共に創り、高めあうことができる地域共生社会を実現する
とされています。
支える側、支えられる側と分けるのではなく、地域のあらゆる住民がそれぞれ役割を持ち
支えあいながら、我が事・丸ごとの地域づくりを目指しています。
1→1970年代末には、全国的に人間疎外や家庭内暴力などが増加し
高齢化社会の兆候が表れ始めたため
国民の不満の解消緩和や、新しい国民統合を目指すために
日本型福祉社会が提示されました。
3→日本国憲法第25条『生存権』です。
4→社会保障制度を充実・安定化させ、消費税率の増収分を
社会保障にあてて、子どもからお年寄りまでどの世代も安心して生活でき
活気ある社会の流れを作れるよう2013年(平成25年)に成立しました。
5→1961年(昭和36年)に開始された
国民皆保険のことです。
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02
地域共生社会とは、人・資源・制度などが分野を超えてつながり、全ての住民が支え合うことで、生きがいを持って自分らしく活躍できる地域を創っていく社会を目指すものです。この『地域共生社会』の意味を理解していれば答えが導き出せるでしょう。
日本型福祉社会とは、個人の自助努力や家庭・近隣・地域社会などの連携を基盤とした社会を目指すものです。1979年に閣議決定された新経済社会7カ年計画の中で示された考え方です。
平成29年2月に発表された『「地域共生社会」の実現に向けて』の中で、「公的支援の『縦割り』から『丸ごと』への転換」と「『我が事』『丸ごと』の地域づくりを育む仕組みへの方向転換」が改革の背景と方向性として記されています。
これは、日本国憲法第25条生存権について書かれたものです。生存権については社会福祉における重要な理念として頻出するので、覚えておくとよいでしょう。
社会保障と税の一体改革とは、社会保障の充実と安定化、そのための財源の安定した確保と財政の健全化を同時に目指すものです。消費税増税などが行われ、全ての世代へ向けた社会保障制度への改革が目指されました。
皆保険とは、すべての国民が公的医療保険に加入する健康保険の仕組みのことです。皆年金とは、就労の有無や職業にかかわらず、すべての国民が公的年金の対象となる(日本は基本的には20歳以上60歳未満が対象)年金制度のことです。1961(昭和36)年に両方が実現されました。
日本の社会保障制度が発達してきた背景や経緯は、全体の流れを通して覚えておくとよいでしょう。
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03
正答は2です。
「一億総活躍プラン」とは、政府が進める「一億総活躍社会」を実現するための計画です。平成28年6月に地域共生社会の実現が盛り込まれました。その改革のための骨格は1、地域課題の解決力の強化、2、地域丸ごとのつながりの強化、3、地域を基盤とする包括的支援の強化、4、専門人材の機能強化・最大活用、となっています。
1. 誤り。日本型福祉社会の創造とは、1970年代に少子高齢化が現実味を帯びたことから、家族を基盤とした福祉社会を構成していこうとする考え方です。
2. 正答。上記の説明の通り、地域共生社会の実現の骨格に、地域丸ごとのつながりの強化が含まれています。
3. 誤り。設問は、日本国憲法第25条、第1項に記載された権利のことです。憲法第25条は「生存権」を示したものであり、社会福祉における重要な理念と位置付けられています。
4. 誤り。社会保障と税の一体改革とは、社会保障の充実・安定化と、そのための安定財源確保と財政健全化の同時達成を目指すもので、社会保障制度改革推進法に基づきまとめられたものです。
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