介護福祉士の過去問
第34回(令和3年度)
介護の基本 問17
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問題
介護福祉士国家試験 第34回(令和3年度) 介護の基本 問17 (訂正依頼・報告はこちら)
Fさん(66歳、戸籍上の性別は男性、要介護3)は、性同一性障害であることを理由に施設利用を避けてきた。最近、数年前の脳卒中(stroke)の後遺症がひどくなり、一人暮らしが難しくなってきた。Fさんは、担当の訪問介護員(ホームヘルパー)に施設入所について、「性同一性障害でも施設に受け入れてもらえるでしょうか」と相談した。
訪問介護員(ホームヘルパー)の応答として、最も適切なものを1つ選びなさい。
訪問介護員(ホームヘルパー)の応答として、最も適切なものを1つ選びなさい。
- 「居室の表札は、通称名ではなく戸籍上の名前になります」
- 「多床室になる場合がありますよ」
- 「施設での生活で心配なことは何ですか」
- 「トイレや入浴については問題がありますね」
- 「同性による介護が原則です」
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この過去問の解説 (3件)
01
正解は3です。
利用者とのコミュニケーションは、
相手の立場に立ち、相手を受け入れる傾聴が基本の姿勢です。
ありのままの気持ちを受け止め、同調し信頼関係を築くことで
心身共に快適に、穏やかに過ごすことができ、
Fさんの尊厳を守ることにも繋がります。
Fさんを、支援者の価値観で否定・批判するのではなく
心の声に耳を傾け、Fさんにとって最適な支援方法を考えることが大切です。
1,2,4,5→相手を受け入れる姿勢が感じられないため誤りです。
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02
介護福祉職がサービス利用者から相談を受けた際に大切なのは、本人の気持ちに寄り添うこと、悩みを明確化しそれを解決するために多職種と連携することなどです。相談援助の基本姿勢が理解できているかが問われている問題です。
誤答です。そのような法的決まりはありません。根拠のないことをサービス利用者に伝えてはなりません。
誤答です。「〜受け入れてもらえるでしょうか」というFさんの心配への返答としてのポイントがずれているので適切ではありません。
正答です。Fさんの不安の解消に導くために、もっとも身近に接する立場としてその感情に寄り添い、話を聞く姿勢を示すことが大切です。
誤答です。Fさんの不安をあおるような返答は適切ではありません。
誤答です。訪問介護員(ホームヘルパー)としては、施設入所に関する相談を受けた際は曖昧で不明確な返答はせず、サービス提供責任者やケアマネジャーに情報提供を行うのがよいでしょう。
介護保険制度の理念である『自立支援』をさらに進めるものとして『尊厳を支えるケア』が掲げられています。社会福祉法の2000年(平成12年)の改正でも、介護保険法の2005年(平成17年)改正でも『尊厳の保持』が明記されています。
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03
正解3
ホームヘルパーの立場として、施設内の具体的な決まり事について返答するのは適切ではないと考えます。
まずは、Fさんが何について不安を感じているのかを傾聴し、ケアマネジャーに情報提供するのが望ましいでしょう。
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