介護福祉士の過去問
第34回(令和3年度)
コミュニケーション技術 問30
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問題
介護福祉士国家試験 第34回(令和3年度) コミュニケーション技術 問30 (訂正依頼・報告はこちら)
次の事例を読んで、問いに答えなさい。
〔事例〕
Jさん(75歳、男性)は先天性の全盲である。これまで自宅で自立した生活をしてきたが、最近、心身機能の衰えを感じて、有料老人ホームに入居した。施設での生活にまだ慣れていないので、移動は介護福祉職に誘導してもらっている。
ある日、介護福祉職がJさんを自室まで誘導したときに、「いつも手伝ってもらってすみません。なかなか場所を覚えられなくて。私はここでやっていけるでしょうか」と話してきた。
Jさんの不安な気持ちを軽くするための介護福祉職の対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。
〔事例〕
Jさん(75歳、男性)は先天性の全盲である。これまで自宅で自立した生活をしてきたが、最近、心身機能の衰えを感じて、有料老人ホームに入居した。施設での生活にまだ慣れていないので、移動は介護福祉職に誘導してもらっている。
ある日、介護福祉職がJさんを自室まで誘導したときに、「いつも手伝ってもらってすみません。なかなか場所を覚えられなくて。私はここでやっていけるでしょうか」と話してきた。
Jさんの不安な気持ちを軽くするための介護福祉職の対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。
- いきなり声をかけると驚くので、肩にふれてから挨拶をする。
- 誘導時の声かけは歩行の妨げになるので、最小限にする。
- 角を曲がるときには、「こちらに」と方向を伝える。
- トイレや食堂などを、一緒に歩きながら確認する。
- 食堂の座席は、Jさんの好きなところに座るように伝える。
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この過去問の解説 (3件)
01
正解は「トイレや食堂などを、一緒に歩きながら確認する。」です。
急に肩に触れると驚いて怪我をする恐れがあります。
声かけをした後で握手をすることで、
相手の背の高さや、体格を把握することが出来るため
安心感が生まれます。
誘導時などに、細かい点まで声かけが必要です。
先天性の全盲であるため、「こちらに」と声かけされても
Jさんには伝わらないため不適切です。
Jさんは、先天性の全盲であることから
不安を軽くするためには、施設内の場所などを
一緒に周り、確認することが大切です。
先天性の全盲のため、座席まで誘導することが必要です。
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02
正答 「トイレや食堂などを、一緒に歩きながら確認する。」
誤り。Jさんは全盲であるため、いきなり肩を触れると驚かせてしまう可能性があります。設問とは逆に、声掛けをしてから肩に触れる方が驚かせないでしょう。
誤り。Jさんは全盲であるため、周囲の状況を視覚的に理解することが困難です。誘導の際は声をかけ周囲の状況を伝えながら移動する方が望ましいです。
誤り。角を曲がる際には「こちらに」と声をかけるよりも、「右に曲がります」など曲がる方向を声で伝える方が望ましいです。
正答。Jさんの不安な気持ちを軽減するためには周囲の環境を把握してもらうのは望ましいです。そのため、利用する頻度が高いトイレや食堂を一緒に歩きながら確認するのは良い方法です。
誤り。Jさんが望む環境を選択してもらうのも良い方法ですが、周囲の状況を把握できていない段階では選択は困難であると考えます。
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03
視覚障害者への基本的な関わり方に加え、施設入所してから間もないというJさんの個別の状況に合わせたケアが行えるかが問われている問題です。
誤答です。視覚障害者へコンタクトを図る場合、いきなり体に触れるのは驚かせてしまうので適切ではありません。まずは声をかけ自分の存在を認識してもらうことから始めましょう。
誤答です。視覚障害者を誘導する際は、声かけは最小限で行うのではなく、周囲の状況を相手が理解しやすいように的確に伝える必要があります。
誤答です。視覚障害者には『こちら』という曖昧な表現は伝わりづらく、混乱を与えてしまいます。右・左など具体的に伝えるのが適切です。
正答です。『なかなか場所が覚えられない』と話しているJさんに対しては、日常的に利用する場所を把握できるような援助をするのがよいでしょう。よってこの選択肢が適切です。
誤答です。希望を確認することは良いことですが、周囲の状況を視覚で把握できないJさんに『好きなところに』と言っても、Jさんは判断できずに困ってしまいます。
視覚障害を持つ人に声をかける時は、
・名乗ってから声をかける
・急に身体に触らない
・声かけは分かりやすく的確に
・会話の区切りや終わりを分かりやすいように
などを心がけるとよいでしょう。
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