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介護福祉士の過去問 第34回(令和3年度) コミュニケーション技術 問31

問題

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次の事例を読んで、問いに答えなさい。
〔事例〕
Kさん(83歳、女性、要介護3)は、10年前の脳出血(cerebral hemorrhage)による後遺症で高次脳機能障害(higher brain dysfunction)がある。感情のコントロールが難しく、興奮すると大声をあげて怒りだす。現在は、訪問介護(ホームヘルプサービス)を利用しながら、自宅で長男(60歳)と二人暮らしをしている。
長男は、会社を3年前に早期退職し、Kさんの介護に専念してきた。顔色が悪く、介護による疲労を訴えているが、「介護を続けて、母を自宅で看取りたい」と強く希望している。別居している長女は、長男の様子を心配して、「母親の施設入所の手続きを進めたい」という意向を示している。

訪問介護員(ホームヘルパー)が、興奮しているときのKさんとコミュニケーションをとるための方法として、最も適切なものを1つ選びなさい。
   1 .
興奮している理由を詳しく聞く。
   2 .
興奮することはよくないと説明する。
   3 .
冷静になるように説得する。
   4 .
事前に作成しておいた日課表に沿って活動してもらう。
   5 .
場所を移動して話題を変える。
( 介護福祉士国家試験 第34回(令和3年度) コミュニケーション技術 問31 )
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この過去問の解説 (3件)

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正解は5です。

高次脳機能障害があり、感情のコントロールが難しく興奮している場合は、

場所を移動して、話題を変える等の方法を取ることで

落ち着き、冷静になることが出来ることがあります。

そのため、選択肢5が適切です。

1、2、3、4→興奮し、コミュニケーションを取ることが出来ない時に

興奮している理由を問いただしたり、説得を試みることは

かえって興奮を高める場合があります。

また、感情のコントロールが難しい方に、日程表通りに活動してもらうことは難しく

その時、その場面に合った対応が必要となります。

付箋メモを残すことが出来ます。
13

正答 5

設問の症状は高次脳機能障害の「社会的行動障害」に該当すると考えられます。

社会的行動障害とは、行動や言動、感情をその場の状況に合わせてコントロール出来なくなる障害で、下記の8つの症状が見られます。

感情コントロールの低下:その場の状況判断ができず、感情のコントロールが出来ない

依存症・退行:子供に戻ったようになり、すぐ人に頼り、自信で判断が出来ない

共感性の低下:相手の立場や気持ちを考えることや思いやることが出来ない

固執性:同じことをいつまでも続ける、こだわりが強く人の意見を聞かない

意欲・発動性の低下:自分で何をしたら良いのかを考えられず、人に支持されないと行動が出来ない

欲求コントロールの低下:何でも無制限に欲しがる、手元にあるお金を全て使ってしまうなど、我慢が出来ない

反社会的行動:盗みやセクハラのような社会的倫理に反する行動を起こしてしまう

抑うつ:憂鬱な状態が続きやる気が起こらず、やるべきことはわかっていても行動に表すことができない

感情コントロールが困難な場合は、まずは落ち着かせます。落ち着いた状態になってから、何があったのか、何が嫌だったのかなどを聞きましょう。

1. 不適切。興奮した状態で理由を聞いても感情をコントロールできません。まずは落ち着かせることが必要です。

2. 不適切。感情が昂った状態で諭しても逆に興奮してしまう可能性があります。

3. 不適切。まずは相手を落ち着かせてから、聞き役に徹することが効果的です。

4. 不適切。感情コントロールができない状態では日課表に沿った行動は困難です。

5. 適切。興奮した状態の場合、環境を変えるなどして落ち着かせることが効果的です。

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高次脳機能障害とは、外傷性脳損傷や脳血管障害などにより、脳が部分的に損傷を受けたためにおこる障害です。症状は損傷を受けた脳の部位によって異なります。この問題ではKさんの症状に合わせた適切なコミュニケーション方法が問われています。

選択肢1. 興奮している理由を詳しく聞く。

誤答です。興奮しているKさんに対しては、まずは落ち着いてもらうような関わりを持つことが大切です。問題文からは、Kさんは感情を言語化して詳しく説明することは難しいことが読み取れます。

選択肢2. 興奮することはよくないと説明する。

誤答です。感情のコントロールが難しいのは高次脳機能障害の影響です。Kさん自身もコントロールできない事柄をやめるよう促すことは、kさんを責めることにもつながってしまいます

選択肢3. 冷静になるように説得する。

誤答です。理解力については問題文では触れられていませんが、感情のコントロールが難しいKさんに対して、冷静になるよう説得してもかえって興奮を助長させてしまう可能性があります。

選択肢4. 事前に作成しておいた日課表に沿って活動してもらう。

誤答です。興奮した状態では、事前に決めていた日課を予定通り行うのは難しいと考えられます。落ち着いてもらうことを優先に柔軟に対応することが求められます。

選択肢5. 場所を移動して話題を変える。

正答です。場所を変えることで気分も変わる可能性があり、コミュニケーションが成立しやすくなることが期待できます。

まとめ

高次脳機能障害の症状としては、遂行機能障害注意障害記憶障害行動と感情の障害言葉の理解の障害半側空間無視病識欠落といったものがあります。

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