訪問介護員は、利用者本人からだけでなく家族からも相談を受けることがあります。自宅で介護を続けることを希望しながらも、疲労が蓄積している長男に対してどのような対応をおこなうのがよいかが問われています。
選択肢1. 長男自身の意向を変える必要はないと励ます。
誤答です。疲労を訴えている長男に対しての『励ます』という行為は、長男の気持ちに寄り添っていないため適切ではありません。
選択肢2. Kさん本人の意向が不明なため、長男の希望は通らないと伝える。
誤答です。問題文ではKさんの意向を確認することが不可能なのかはふれられていません。今後については、Kさん本人の意向を確認することはもちろんですが、長男・長女を含む家族全体で話し合う必要があります。
選択肢3. これまでの介護をねぎらい、自宅での看取りを希望する理由を尋ねる。
正答です。まずは、共感的態度で長男の思いを受け止めましょう。ですが、長男の希望を叶えるためにも、無理のない介護は必要です。それには疲労を感じながらも『自宅での看取りを強く希望する理由』を聞き、今後について考えていく必要があります。
選択肢4. 自宅での生活を継続するのは限界だと説明する。
誤答です。長男の思いを否定し、訪問介護員の意見を一方的に伝えるのは適切ではありません。
選択肢5. 長女の言うように、施設入所の手続きを進めることが正しいと伝える。
誤答です。主介護者である長男の意向を無視する形になり相応しくありません。
まとめ
『どこで生活するか』『どう看取るか』というのは、とても大きな問題です。
訪問介護員ひとりで解決できる問題ではありません。本人・家族の気持ちを受け止め・理解し、サービス提供責任者やケアマネジャーに報告をして解決を目指していく必要があります。