介護福祉士の過去問 第34回(令和3年度) 生活支援技術 問35
この過去問の解説 (3件)
正解は1です。
老化に伴う機能低下のある高齢者の住まいに対して、
寝室からトイレまでの移動距離を短くすることで、
安全性や快適性、利用者の安心感へとつながります。
2→玄関と寝室の階を別にすることで、
思わぬ事故へつながったり、機能が低下している高齢者に対して
階段の上り下り等は心身的負担が大きくなります。
玄関と寝室は同じ階であることが望ましい為、不適切です。
3→睡眠に影響が出ない夜間騒音レベルは30db以下とされており
30db~40dbの騒音になると、睡眠に影響が出始めるとの報告があります。
80dbでは、パチンコ店の店内や走行中の電車内、楽器の音と同等であり
聴力などの機能が低下した高齢者であっても、睡眠に影響する為不適切です。
4→機能が低下し、トイレが近くなると就寝時にもトイレに起きることが増えます。
その際、照明の真下にベッドがあると移動の際に転倒する恐れがあります。
そのため寝室の照明は、ベッドサイドや足元に設置しておくことで
転倒の予防に効果的です。
5→機能の低下に伴い視力も低下するため、
壁紙と手すりを同色にすることで、思わぬ事故につながり危険です。
壁紙と手すりのコントラストを大きく変えることで
はっきりと確認することが出来ます。
また、階段部分にもコントラストを付け、
高さがはっきりと確認出来るようにすることで
転倒、転落の予防に効果的です。
正答1
1. 正答。高齢化により、夜間の尿意が増えることが考えられます。また、移動が不安定になり時間を要することも考えられるため、トイレは寝室に近い方が望ましいです。
2. 誤り。寝室玄関が別の階であると、階段を昇降する必要が出てきます。階段昇降は移動の負担が大きくなり、転倒の危険も大きくなるため、極力同じ回の方が望ましいです。
3. 誤り。騒音レベルが60dBを超えると、軽度の睡眠障害が起こるとされています。安眠のためには40dB以下が望ましいです。
4. 誤り。夜間に光を浴びると睡眠を妨害する可能性があります。直接光を浴びる環境は避けるのが望ましいでしょう。
5. 誤り。壁紙と手すりを同じ入りにすると、手すりの位置が確認しづらくなり転倒の危険が高くなります。
住環境の整備も介護福祉職の大切な役割です。利用者のそれまでの生活習慣を尊重しながら、安全に自立した生活を送っていけるよう配慮する必要があります。
正答です。老化に伴う機能低下として、歩行機能や排泄機能の低下が考えられます。夜間トイレに行く機会が増える高齢者が、安全にトイレに行けるよう配慮することは大切です。
誤答です。機能低下が見られる高齢者にとって階段の昇降は負担が大きく転倒の危険もあります。日常的に使用する、居室・寝室・玄関・トイレ・浴室などは同じ階であることが望まれます。
誤答です。騒音レベル80dBはうるさいと感じる救急車のサイレンや、パチンコ店の店内などと同程度の音量です。安眠を確保するためには40dB以下が求められます。
誤答です。照明の真下にベッドを配置すると、まぶしくて眠りを妨げます。部屋全体を明るくする照明の他に、夜間トイレに行く時などに、足元を照らしてくれる間接照明などがあるとよいでしょう。
誤答です。老化に伴う機能低下として、視力の低下も挙げられます。壁紙と手すりを同色にすると、コントラストがはっきりせず見えづらいため適切ではありません。
他にも、室内の温度や湿度・プライバシー・段差などへの配慮が求められます。
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