介護福祉士の過去問
第34回(令和3年度)
生活支援技術 問41

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問題

介護福祉士国家試験 第34回(令和3年度) 生活支援技術 問41 (訂正依頼・報告はこちら)

スライディングボードを用いた、ベッドから車いすへの移乗の介護に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
  • アームサポートが固定された車いすを準備する。
  • ベッドから車いすへの移乗時には、ベッドを車いすの座面より少し高くする。
  • ベッドと車いすの間を大きくあけ、スライディングボードを設置する。
  • スライディングボード上では、臀部(でんぶ)を素早く移動させる。
  • 車いすに座位を安定させ、からだを傾けずにスライディングボードを抜く。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は2です。

スライディングボードを用いた移乗介護では、

利用者を持ち上げるのではなく

重力を使ってボードの上をすべるように移動します。

そのため、ベッドから車椅子への移乗の場合は、

移乗先である車椅子より、ベッドを少し高くします。

1→アームサポートとは肘掛けの事です。

アームサポートが固定された車椅子の場合、利用者を移乗する際

スムーズな移乗が出来なくなってしまいます

そのため、移乗の前にアームサポートとフットレストは外しておきます。

3→ベッドと車椅子の位置を大きく離すと

思わぬ事故やけがにつながります。

車椅子の位置は、極力ベッドに近づけ準備します。

4→スライディングボード上では、

利用者の両脇や腰を支え、ボードの上をすべらせながら

ゆっくりと移動させます。

5→スライディングボードを抜くときは、

座位が安定していることを確認してから、上体が安定するよう

利用者の肩を支えながら外します。

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02

正答2

1. 誤り。アームサポートが跳ね上がるものや外れる車椅子を使用した方が、スライディングボードの進路の妨げにならず移乗動作が行いやすいです。

2. 正答。移乗を行う際、高い方から低い方に移動した方が余計な力を使わずに移動ができます。

3. 誤り。ベッドと車椅子の距離が離れると、スライディングボードに体を乗せた際にボードへの負荷が大きくなります。できるだけ距離を縮めた方が移動も楽になります。

4. 誤り。スライディングボードは摩擦が少ないため、素早く動くとバランスを崩し転倒や転落の危険が高くなります。

5. 誤り。スライディングボードを抜く際は、体を傾けてボードにかかる荷重を減らす方が抜きやすくなります。

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03

スライディングボードは、主にベッド~車椅子間で使用する移乗用具です。摩擦が少ない作りになっており、臀部を滑らせるようにして移乗をすることができます。このスライディングボードの正しい使い方が理解できているかが問われています。

選択肢1. アームサポートが固定された車いすを準備する。

誤答です。スライディングボードは、ベッドと車椅子の座面の間に渡すようにして使う移乗用具です。アームサポート(ひじ掛け)は妨げになってしまうので、アームサポートが取り外せるか、跳ね上げ式の車椅子を準備するとよいでしょう。

選択肢2. ベッドから車いすへの移乗時には、ベッドを車いすの座面より少し高くする。

正答です。スライディングボードは、臀部を滑らせるように平行移動をして移乗を行います。なので、若干の高低差をつけ、低い方へ移動するようにするとより少ない力で移乗を行うことができます。

選択肢3. ベッドと車いすの間を大きくあけ、スライディングボードを設置する。

誤答です。ベッドと車椅子の間を大きく開けると、転落してしまう危険があります。ベッドと車椅子はなるべく近づけて使うのが適切です。

選択肢4. スライディングボード上では、臀部(でんぶ)を素早く移動させる。

誤答です。スライディングボードは、摩擦が少ない作りになっているので、素早く移動させると勢いがついて転落するなどの危険があります。ゆっくり確実な動作で行いましょう。

選択肢5. 車いすに座位を安定させ、からだを傾けずにスライディングボードを抜く。

誤答です。移乗後はスライディングボードへの負荷がより少なくなるよう、体を傾けて引き抜きます

まとめ

スライディングボードは、座位保持が可能な要介護者に対して使用が可能ですが、臀部に褥瘡がある場合は悪化させてしまう恐れがあるので利用は避けた方がよいでしょう。

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