介護福祉士の過去問
第34回(令和3年度)
生活支援技術 問42
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問題
介護福祉士国家試験 第34回(令和3年度) 生活支援技術 問42 (訂正依頼・報告はこちら)
利用者を仰臥位(ぎょうがい)〈背臥位(はいがい)〉から側臥位(そくがい)へ体位変換するとき、トルクの原理を応用した介護方法として、最も適切なものを1つ選びなさい。
- 利用者とベッドの接地面を広くする。
- 利用者の下肢を交差させる。
- 利用者の膝を立てる。
- 滑りやすいシートを利用者の下に敷く。
- 利用者に近づく。
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この過去問の解説 (3件)
01
正解は3です。
利用者の膝を立て、身体を小さくまとめる形にすると
トルクの原理を活用して小さな力で回転することが出来ます。
1→利用者とベッドの接地面を広くするのではなく、
支持基底面を広くします。
2→利用者の下肢ではなく、上肢を交差させ介護者の方へ引き寄せます。
4→滑りやすいシートを利用者の下に敷くのではなく、
シーツのしわなどの摩擦の原因となるものを取り除き、
ベッドに接する面を小さくし、摩擦を最小限に抑えることで
利用者の苦痛を最小限にすることが出来ます。
5→利用者に近づくことも必要ですが、
介護職の重心となる足をベッドにつけ、
利用者の身体との距離を出来るだけ介護職に近づけます。
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02
トルクの原理の『トルク』とは、回転軸にかかる力の大きさのことを指します。物体を回転させるときは、回転軸から離れている場所に力を入れる方がより少ない力で回転させることができます。この原理を応用した介護方法が理解できているかが問われています。
誤答です。よりスムーズに体位交換を行うためには、利用者とベッドの接地面は狭く、摩擦を少なくします。
誤答です。トルクの原理を応用した体位交換では、下肢ではなく上肢を体の前で交差させます。側臥位になった時に、上肢が体の下敷きにならないようにするためです。
正答です。側臥位になる時に回転軸となるのは脊椎です。その脊椎からできるだけ離れた場所に力点を作るために利用者の膝を立てます。
誤答です。滑りやすいシートは仰臥位のままベッド上で体を水平・垂直方向に動かしたい時には有効ですが、側臥位への体位交換の時は軸となる上体(脊椎)がずれやすくなるため有効ではありません。
誤答です。トルクの原理を用いる場合は、利用者との距離が近すぎるとかえって大きな力が必要になってしまいます。
トルクの原理を応用して仰臥位から右側臥位へ体位交換を行う場合
介助者は利用者の右側に立つ→上肢を体の前で交差させる→利用者の膝を立てる→利用者の膝を手前(利用者の右側)へ倒す→連動して腰、肩が浮いてくるので姿勢を整える
という流れになります。
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03
正答3
トルクの原理を用いた体位変換では、対象者の身体を小さくまとめ、膝を立てて、肩と腰を支えて回転させ、体軸回旋運動を誘発させます。この方法によって、小さな力で側臥位にさせることができます。
1. 誤り。利用者とベッドの接地面が広いと体は安定するため、体位変換には大きな力を必要としてしまいます。
2. 誤り。利用者の下肢を交差させると下肢の重みが増してしまい、体位変換に大きな力を要してしまいます。
3. 正答。上記したように、効率的な体位変換が可能です。
4. 誤り。滑りやすいシートを利用者の下に引くと、摩擦が少なく回転させる前に体全体が動いてしまいます。
5. 誤り。トルクの原理を用いる場合、利用者との距離が近すぎると体位変換を行う際に大きな力だ必要になります。
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