介護福祉士の過去問
第34回(令和3年度)
生活支援技術 問49
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問題
介護福祉士国家試験 第34回(令和3年度) 生活支援技術 問49 (訂正依頼・報告はこちら)
左片麻痺(ひだりかたまひ)のある利用者が、浴槽内から一部介助で立ち上がる方法として、最も適切なものを1つ選びなさい。
- 利用者の左膝を立てて、左の踵(かかと)を臀部(でんぶ)に引き寄せてもらう。
- 浴槽の底面に両手を置いてもらう。
- 右手で手すりをつかんで前傾姿勢をとり、臀部(でんぶ)を浮かしてもらう。
- 利用者の両腋窩に手を入れて支える。
- 素早く立ち上がるように促す。
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この過去問の解説 (3件)
01
正解は3です。
足を出来るだけ引き寄せ、身体を前方に傾け
右手で手すりをつかみながら臀部を浮かす方法が正しいため
選択肢3が適切です。
1→浴槽内から立ち上がる際は、身体を前方に傾け
臀部を浮かす方法が正しいため、選択肢1は不適切です。
2、4、5→浴槽内で手や足をすべらせ
溺れるなど事故の原因となり大変危険なため不適切です。
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02
この問題では、片麻痺の利用者が浴槽を出入りする際のボディメカニクスについて理解できているか、また、残存機能を活かした介助について理解できているかが問われています。
誤答です。この利用者には左片麻痺があるため、左足は力が入りづらい状態であることが推測されます。足を引くことは立ち上がるための基本動作です。そのため軸となる右足の膝を立て、右の踵を臀部に引き寄せてもらうのがよいでしょう。
誤答です。片麻痺のある利用者が立ち上がるためには、下肢だけでなく上肢の力も上手に使う必要があります。そのためには手は底面ではなく、手すりなどにしっかりとつかまるのがよいでしょう。
正答です。手すりにつかまり前傾姿勢を取ることで、重心が前に移動し臀部が浮くので立ち上がりやすくなります。ボディメカニクスの理論と残存機能を活かしたもっともよい立ち上がり方です。
誤答です。この場合支えるのは腰部分がよいでしょう。立ち上がるということは、腰の位置が大きく動くということです。腰の位置がぶれるとバランスを崩して転倒する危険性があります。大きく動く部分をしっかりと支えるのがよいでしょう。
誤答です。片麻痺があるとバランスを崩しやすく、浴槽内は滑りやすいのでゆっくり確実に立ち上がるよう促すのがよいでしょう。
利用者に片麻痺がある場合、浴槽への出入りは原則健側から行います。
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03
正答3
1. 誤り。左片麻痺の方であるので、左下肢の可動域低下、支持性低下が考えられます。そのため、右膝を立てて、右の踵を臀部に引き寄せてもらう方が安全な動作が行えます。
2. 誤り。浴槽の底面に両手を置くと水面に顔が近づいてしまい、溺れてしまう危険があります。
3. 正答。一部介助で行う場合、利用者にできる範囲の動作を行なってもらいます。手すりをつかんで前傾姿勢を取ってもらうことで、立ち上がり動作を行いやすくします。
4. 誤り。利用者の両腋窩に手を入れて介助を行うと、腋窩に力がかかり過ぎてしまい、腋窩神経障害を起こしたり、肋骨を骨折させてしまったりする可能性があります。
5. 誤り。素早く動くことで麻痺側の筋肉が突っ張ってしまったり、滑って転倒したりする危険が考えられます。
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