介護福祉士の過去問
第34回(令和3年度)
生活支援技術 問51

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問題

介護福祉士国家試験 第34回(令和3年度) 生活支援技術 問51 (訂正依頼・報告はこちら)

便秘の傾向がある高齢者に自然排便を促すための介護として、最も適切なものを1つ選びなさい。
  • 朝食を抜くように勧める。
  • 油を控えるように勧める。
  • 散歩をするように勧める。
  • 腰部を冷やすように勧める。
  • 就寝前にトイレに座るように勧める。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は 3 です。

1.× 便秘予防には規則正しい食事が大切です。特に朝食は腸の蠕動(ぜんどう)運動を促すので自然排便につながりやすくなります。

2.× 良質な油に含まれる「オレイン酸」は腸を刺激し排便を促します。また、腸にたまった硬い便を柔らかくする効果もあります。

3.○ 活動性の低下は便秘の原因になります。散歩や腹部マッサージで腸を刺激することは自然排便を促すために効果的です。

4.× 腰部を冷やすのではなく、腰部や腹部を温めると腸の蠕動運動が活発になり自然排便を促す効果があります。

5.× 就寝前ではなく、腸の蠕動運動が刺激されている朝食後にトイレに座ることを習慣付けることは、直腸に便があるにもかかわらず便意を催さない直腸性便秘の解消に有効です。

高齢者の便秘の原因の一つに食物繊維の不足が挙げられます。こんにゃくや海藻などに含まれる水溶性食物繊維と野菜や豆類に含まれる不溶性食物繊維をバランスよく献立に取り入れることが大切です。

便意は15分我慢すると消失してしまうので、便意を逃さないように排泄ケアを行いましょう。

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02

正解:3

1:×

→3食の食事と規則正しい生活が便秘予防の基本です。特に朝食は腸の蠕動運動を促し、排便を促進する効果があります。

2:×

→食用油に含まれる「オレイン酸」には、腸内に溜まった便を排泄しやすくする効果があります。そのため、適量の油を摂ることは便秘に対して有効です。

3:〇

→適度な運動は新陳代謝を促し、便秘を解消する効果があります。激しい運動ではなく散歩程度でも効果があり、怪我をするリスクも低いので、定期的に運動をすることは便秘予防におすすめの対策です。

4:×

→腹部を温めると、腸の蠕動運動を促進する効果があり便秘に効果があると言われています。腹部を冷やすのは逆効果です。

5:×

→便秘解消に有効なのは、腸の蠕動運動が刺激されている朝食後にトイレに座ることです。就寝前にトイレに座って無理にいきむと血圧が上がり、睡眠に悪影響を及ぼす可能性があるので注意しましょう。

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03

この問題は、自然排便を促す=腸の働き(蠕動運動)を促すと解釈して、蠕動運動を促す選択肢を選ぶことが大切です。

選択肢1. 朝食を抜くように勧める。

1:×

朝食を抜いてしまうと、腸の働きが弱くなり便秘になりやすくなるため不正解です。

選択肢2. 油を控えるように勧める。

2:×

油には、脂質が含まれており、便を柔らかくする効果と腸の蠕動運動を促す効果があります。

そのため油を控えてしまうと便秘になりやすくなるため不正解です。

選択肢3. 散歩をするように勧める。

3:〇

筋肉に刺激を与えることで、腹部の血行がよくなり、蠕動運動が促されます。正解です。

選択肢4. 腰部を冷やすように勧める。

4:×

腹部を冷やすと、血行がわるくなり、蠕動運動が低下します。不正解です。

選択肢5. 就寝前にトイレに座るように勧める。

5:×

トイレに座るよう勧めるのは朝食後です。朝食を食べると胃結腸反射により、腸の蠕動運動がおこります。よって不正解です。

まとめ

この自然排便を促す問題は、腸の蠕動運動にかかわる選択肢を選ぶことが大切です。

散歩などの運動や就寝時間の調整、夕飯の摂取量の調整、起床時の飲水なども腸の蠕動運動にかかわるため覚えておくとよいでしょう。

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