介護福祉士の過去問
第34回(令和3年度)
生活支援技術 問56

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問題

介護福祉士国家試験 第34回(令和3年度) 生活支援技術 問56 (訂正依頼・報告はこちら)

心地よい睡眠環境を整備するためのベッドメイキングに関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
  • シーツを外すときは、汚れた面を外側に丸めながら外す。
  • しわを作らないために、シーツの角を対角線の方向に伸ばして整える。
  • 袋状の枕カバーの端を入れ込んで使用するときは、布の折り込み側が上になるように置く。
  • 掛け毛布はゆるみを作らずにシーツの足元に押し込む。
  • 動かしたベッド上の利用者の物品は、使いやすいように位置を変えておく。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解:2

1:×

→シーツ表面上の汚れや剥がれ落ちた皮膚などが舞い上がったり床に落ちたりするのを防ぐため、

 表面を内側にして丸めて外すようにします。

2:〇

→自身で寝返りが打てない方や栄養状態が悪い方は、シーツのシワが原因で褥瘡になることもあります。

 そのためシーツ交換の際は対角線上に引っ張ってしわを伸ばし、シワを作らないようにすることが大切です。

3:×

→布の折込部が上に来ると頭に当たってしまい、不快となるだけでなく褥瘡の原因にもなります。

 折込部が出ないように枕をひっくり返して、頭が当たる部分はしわや凸凹がないようにします。

4:×

→よくホテルに行くと掛け布団の足元側が設問のようになり固定されていることがあります。

 しかし足元を敷布団の中に押し込んで固定してしまうと、寝たときに足が自由に動かせなくなり不快です。

 また、足が足の平側に曲がった状態で寝ることを繰り返すとその状態で足首が拘縮してしまい、

 尖足と呼ばれる状態になってしまうので適しません。

5:×

→高齢者にとって、ベッド上も重要な生活空間の一つです。

 ベッドメイキング等でベッド上にあるものを動かしたときは、必ず作業後に元の場所に戻すようにしましょう。

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02

正解は 2 です。

1.× シーツを外す時は、汚れやほこりを舞い上がらせないよう内側に丸めながら外します。

2.○ 特に麻痺がある利用者には、シーツのしわが褥瘡の原因になる場合があります。対角線の方向に伸ばすことでしわが伸びシーツが整います。

3.× 後頭部は褥瘡好発部位です。折り込んだ布の段差(しわ)が褥瘡の原因になる場合があるので、布の折り込み側はになるように置きます。

4.× 足元が自由に動けないと、尖足(せんそく)の原因になる場合があります。足元はゆとりをもたせ、自由に動けるようにしておきましょう。

尖足…足関節が底側に伸びた位置で拘縮した状態。

5.× ベッドの上の私物は、利用者が使いやすいように馴染みの配置になっているはずです。ベッドメイキングが終わったら元の位置に戻しておきましょう。

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03

心地の良い睡眠環境を整えることがに関する問題です。

整え方ひとつで、褥瘡や拘縮など身体に直接影響がでる可能性があります。

選択肢1. シーツを外すときは、汚れた面を外側に丸めながら外す。

1:×

シーツを外すときは、シーツの上のホコリや皮膚などの汚れがベッドや床に落ちないように、

内側に丸めて外します。

選択肢2. しわを作らないために、シーツの角を対角線の方向に伸ばして整える。

2:〇

シーツのしわが原因で、褥瘡(床ずれ)ができることがあります。

ベッドメイキングをする時は、しわができないように対角線方向に伸ばして行います。

選択肢3. 袋状の枕カバーの端を入れ込んで使用するときは、布の折り込み側が上になるように置く。

3:×

袋状の枕カバーのしわや折り込みが原因で、頭部に褥瘡(床ずれ)ができることがあります。

折り込みは下にして、褥瘡を防ぐことが重要です。

選択肢4. 掛け毛布はゆるみを作らずにシーツの足元に押し込む。

4:×

掛け毛布のゆるみがないと、足関節の動きが自由に動かせず、

結果として拘縮してしまうおそれがあります。

足が自由に動かせるように、ゆるみを作っておくことも大切です。

選択肢5. 動かしたベッド上の利用者の物品は、使いやすいように位置を変えておく。

5:×

ベッド上の物品を動かしてしまうと、利用者にとって使いにくくなることもあります。

また、物盗られ妄想などがある利用者の場合、トラブルの原因となる可能性もあります。

そのため、この設問の回答としては不適切と考えます。

まとめ

ベッドメイキングは、整え方次第で褥瘡や拘縮の発生につながることを理解しておくことが大切と考えます。

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