介護福祉士の過去問
第34回(令和3年度)
発達と老化の理解 問76
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問題
介護福祉士国家試験 第34回(令和3年度) 発達と老化の理解 問76 (訂正依頼・報告はこちら)
高齢者の肺炎(pneumonia)に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
- 意識障害になることはない。
- 体温が37.5℃未満であれば肺炎(pneumonia)ではない。
- 頻呼吸になることは、まれである。
- 誤嚥(ごえん)による肺炎(pneumonia)を起こしやすい。
- 咳(せき)・痰(たん)などを伴うことは、まれである。
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この過去問の解説 (3件)
01
正解は「誤嚥(ごえん)による肺炎(pneumonia)を起こしやすい。」です。
高齢者の肺炎では、発熱や咳などの症状があまり見られずに
気付かないうちに急激に悪化し、意識障害を起こす場合があります。
また、誤嚥性肺炎の場合では
意識障害が原因となり、誤嚥性肺炎を起こすことや
逆に誤嚥性肺炎のため、意識障害を起こすこともあります。
高齢者は、身体の機能が低下していることが多いため
発熱や激しい咳などの症状が出にくく、37度前後の発熱や
食欲の低下、いつもより元気がないなどの特徴が見られます。
そのため選択肢2は誤りです。
通常1分間に24回以上の呼吸で頻呼吸と言われますが
高齢者は発熱などの典型的な症状が出にくいため
頻呼吸の症状を発見したら、肺炎や心不全などを考えなくてはなりません。
高齢者は、嚥下機能が低下している場合が多く、
食事中の誤嚥や、就寝中に唾液が肺に流れ込むことがきっかけで
誤嚥性肺炎を起こしやすくなります。
また誤嚥性肺炎とは、誤嚥がきっかけとなり
口の中の細菌が肺に入り込み起こる肺炎なので、
他者から感染し起きるものではありません。
高齢者であっても、咳や痰を伴う肺炎の症状は見られますが
咳や痰があまり出ず、気付かないうちに肺炎になっている
ということもあるため注意が必要です。
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02
正解:誤嚥(ごえん)による肺炎(pneumonia)を起こしやすい。
〇
→高齢者は肺炎になっても典型的な症状を呈さないことがあるため、肺炎が悪化したことで呼吸機能が低下し、突如として意識障害に陥る場合があります。
×
→発熱は肺炎症状の一つです。しかし高齢者の場合は肺炎になっても典型的な症状を呈さないことがあるため、肺炎が進行していても発熱症状を示さない場合もあります。
×
→頻呼吸とは、1分間の間に24回以上の早い呼吸状態をいいます。37℃以上の発熱・頻呼吸・頻脈(1分間の間に100回以上)などの状態に当てはまれば肺炎の可能性が高いと言われています。
×
→高齢者になると嚥下機能や誤嚥時の反射行動が低下するため、誤嚥性肺炎を起こしやすくなります。
×
→高齢者の肺炎では、咳や痰を伴う場合が多いです。しかし高齢者の中には肺炎になっても明確な症状を呈さない場合があるので、注意が必要です。
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03
肺炎とは、肺の肺胞と呼ばれる部分で炎症が起きている状態です。原因は口や鼻から侵入し肺にまで到達した細菌やウイルスなどです。一般的には38℃を超える高熱や咳・痰・息切れ・胸の痛みなどの症状があります。
しかし、高齢者の肺炎は典型的な症状が現れにくい一方で、急速に悪化しやすいのが特徴です。
× 軽い食欲不振や倦怠感の訴えから、急に意識が混濁することがあります。
× 高齢者は免疫力が低下していることが多く、その場合発熱の症状が見られないことがあります。
× 肺胞は酸素を取り込み、二酸化炭素を排出するという役割があります。この部分が炎症を起こすと息苦しくなったり、呼吸が速くなったり(頻呼吸)します。高齢者にも現れやすい症状です。
○ 誤嚥とは、唾液や水分・食物などが食道ではなく気管に入ってしまうことを指します。それらに含まれた細菌が気管から肺に侵入することで起こるのが誤嚥性肺炎です。嚥下機能が低下した高齢者によく見られる肺炎です。
× 深く激しい咳や黄~緑色・鉄さび色の痰は肺炎の特徴で高齢者にも見られます。しかしむせ込む力が低下している高齢者にはこれらの症状が見られないこともあります。
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