介護福祉士の過去問
第34回(令和3年度)
障害の理解 問88

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

介護福祉士国家試験 第34回(令和3年度) 障害の理解 問88 (訂正依頼・報告はこちら)

半側空間無視に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
  • 食事のとき、認識できない片側に食べ残しがみられる。
  • 半盲に対するものと介護方法は同じである。
  • 失行の1つである。
  • 本人は半側空間無視に気づいている。
  • 認識できない片側へ向かってまっすぐに歩ける。

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (3件)

01

正解は 1 です。

半側空間無視とは、患側の注意が低下していたり、空間を認識できなくなっていたりする状態です。

1.○ 設問の通りです。食器やトレイを見える位置に置くなどの配慮が必要です。

2.× 半盲とは、視野の半分が見えていない状態自覚があります。一方、半側空間無視見えているが認識できていない状態で本人の自覚が乏しいことが多いです。患側への注意そのものが欠落している場合があり、介護方法は異なります。

3.× 失行とは、認知症などが原因で目的に沿った適切な動作を行えなくなることを指します。半側空間無視は脳卒中の合併症なので、別のものです。

4.× 自覚が乏しい場合が多いです。患側への配慮が低下している場合もあるので、車椅子のブレーキをかけ忘れたり、患側の腕を体の下に巻き込んでいても気付かなかったりすることもあり注意が必要です。

5.× 認識できない片側へ曲がっていったり、物があっても気付かずにぶつかったりするので注意が必要です。

参考になった数20

02

正解は1です。

半側空間無視では、片側の認識力が低下するため

片側の食べ残しに気付かず、食事が終了してしまいます。

そのため食事の際は、トレイの位置や認識しやすくするため

テープなどで目印をつけることが大切です。

2→半盲は自覚症状のある視覚の欠損ですが、

半側空間無視は、実際には見えているにも関わらず

認識することが難しくなります。

そのため半盲、半側空間無視の介護方法は異なります。

3→失行とは、パターンや順序を覚えて実行する能力が失われる障害です。

半側空間無視とは異なるため誤りです。

4→半側空間無視では、実際には視力、視野ともに欠損はなく

本人に自覚症状はありません。

目標物などを見落としてしまうため

周囲の支援や監視が必要となります。

5→半側空間無視の患者は、真っ直ぐ歩くことが難しく

自覚のないまま、認識できていない方向に歩いてしまったり

蛇行してしまうなど、事故につながる恐れがあるため

歩行の際の介助や歩行訓練が大切です。

参考になった数13

03

正解:1

1:〇

→選択肢の通りです。本人は片側が認識できない状態なので、片側にある食器に気付かず食べ終わったと勘違いしてしまいます。

2:×

→半盲は視野の欠損を伴いますが本人は自覚しているので、自身の力でカバーすることが出来ます。しかし半側空間無視の場合は視野の欠損はないが見えていても認識できていないという状況なので自覚症状に乏しく、自身の力でカバーすることが難しい状態です。

3:×

→失行とは、手順を踏んで物事を実行するという能力が失われたことを言います。左右どちらか半分の空間認識ができなくなる半側空間無視とは異なります。

4:×

→半側空間無視の特徴は、視野は維持されているがゆえに自覚症状に乏しいことが特徴です。本人は自覚なく行動するため、周囲の支援や環境整備が大切になります。

5:×

→半側空間無視の場合はまっすぐ歩くことが難しく、知らず知らずのうちに認識できない側へ寄っていく傾向があるため移動や車の運転の際には危険を伴う場合があります。特に半側空間無視の診断を受けた場合は運転免許の維持は困難となります。

参考になった数13