介護福祉士の過去問
第34回(令和3年度)
こころとからだのしくみ 問98
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問題
介護福祉士国家試験 第34回(令和3年度) こころとからだのしくみ 問98 (訂正依頼・報告はこちら)
Lさん(87歳、男性、要介護1)は、冷房が嫌いで、部屋にエアコンはない。ある夏の日の午後、訪問介護員(ホームヘルパー)が訪問すると、厚手の布団を掛けて眠っていた。布団を取ると大量の発汗があり、体温を測定すると38.5℃であった。朝から水分しか摂取していないという。前から不眠があり、この5日間便秘が続いていたが、食欲はあったとのことである。
次のうち、体温が上昇した原因として、最も適切なものを1つ選びなさい。
次のうち、体温が上昇した原因として、最も適切なものを1つ選びなさい。
- 布団
- 発汗
- 空腹
- 不眠
- 便秘
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この過去問の解説 (3件)
01
正解:1
1:〇
→この場合、最も気温が高い夏の午後に厚手の毛布をかぶっていたため体温が上昇したと考えられます。
2:×
→発汗には、上昇した体温を下げて調整する効果があります。夏の午後に布団をかぶったことによって上昇した体温を下げるために多量の発汗をしたと考えられます。
3:×
→通常、空腹になると体温を維持するためのエネルギーが失われるため体温が安定しない状態となります。ただし、このケースでは38.5℃と極端に体温が上昇していますので、空腹だけが原因とは言えません。
4:×
→不眠と発熱に直接的な因果関係はありません。
5:×
→便秘も発熱を引き起こす要因のひとつとはなりますが、38.5℃と極端に体温上昇を引き起こすわけではありません。他の要因を疑うことが適切です。
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02
正解は 1 です。
1.○ 高齢になると感覚は一般的に鈍化します。皮膚感覚も同様で温度の変化を感じにくくなります。よって気温が高くなっていることも、体温が上がっていることも気付かずに厚手の布団をかけて眠っていたことが体温上昇の原因と考えられます。
2.× この場合は発汗の原因が体温の上昇にあるといえます。汗は体の表面から水分を蒸発させて熱を逃がし、体温を下げる役割があります。このように体が一定の状態を維持しようとすることをホメオスタシスといいます。
3.× 空腹時に血糖値が下がり冷や汗をかくことはありますが、体温を上昇させることはありません。逆に、食後は栄養が吸収される過程で若干体温が上がることがあります。しかし、これほどまでの高熱にはなりません。
4.× 不眠は血圧上昇の原因となることはありますが、体温上昇の原因となることはありません。
5.× 便秘時に体温が上昇することはありますが、その場合は 何らかの病気が原因であり、他にも腹痛や吐き気などの症状が伴うことが多いです。Lさんは「食欲はあった」とのことなので、今回の体温上昇と便秘の関係は薄いと考えられます。
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03
正解は1です。
夏の気温が最も高い昼間に、エアコンを付けずに
毛布をかぶって寝ていたことにより、
体温が上昇したものと考えられます。
2→発汗することで、体温を下げる効果がありますが
真夏の昼間に、クーラーを付けず毛布を被ったことによる
体温の上昇を抑えるために、発汗したことが考えられます。
3→空腹時は糖が低下するため、体温は下がり
食事をすることで、体温が上昇すると言われています。
そのため選択肢3は誤りです。
4→不眠と体温の上昇は、関係はありません。
5→便秘により発熱をすることがありますが、
今回の場合は真夏の高温時にクーラーを付けずに
毛布を被って寝ていたことによる体温の上昇が原因と考えられるため
選択肢5は誤りです。
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