介護福祉士の過去問 第34回(令和3年度) こころとからだのしくみ 問102
この過去問の解説 (3件)
正解は 1 です。
ボディメカニクスとは、筋肉や骨・関節などの運動機能の相互関係や、それらの力学的関係によって生じる姿勢や動作、またはそれらを活用した技術のことをさします。主に移乗・移動介助の時に介護者・被介護者双方の体を守り、安全を確保するための大切な技術です。
1.○ 支持基底面積とは、体を支える面積のことをいいます。足を前後左右に開くことで支持基底面積を広く取ることができます。
2.× 介護者と被介護者の双方の重心を近づけることが大切です。
3.× 腰は前屈させない・ひねらないことで、腰痛を予防することができます。
4.× 膝を曲げて重心を低くすることで、体は安定します。
5.× 移動時の摩擦面は小さくすることで、余分な力をかけずに移乗・移動することができます。
他にも、被介護者の体を小さくまとめる、手前に引く動作を活用する、てこの原理を応用するなどのポイントがあります。
正解は1です。
ボディメカニクスには8原則が定められており、
その1つに支持基底面積を広くとることが記述されています。
足を開くことで、支持基底面積を広く取ることができ
前後左右に足を開くことにより安定感が増すため
介護者の腰への負担を軽減させることができます。
2→利用者と身体を近づけることで、
重心が近くなり安定感が確保できます。
また、重心を近づけることで腰痛予防にもつながります。
3→腰がねじれた体制を取ることで
力が入りにくく不安定となり、腰への負担が大きくなってしまいます。
そのため、腕や肘を曲げてもらい身体を小さくまとめることで
力が分散せず、摩擦が小さくなるため運びやすくなります。
4→重心が高いと腰痛やぎっくり腰を引き起こす原因となります。
そのため重心は低くし介護を行うことが大切です。
5→移動時は、利用者の苦痛を最小限にするため
シーツのシワなど摩擦の原因となるものを出来る限り取り除いて
摩擦を最小にすることが大切です。
正答1
1. 正答。支持基底面は重心が安全に動ける範囲です。支持基底面を広くすることで、安定性が向上します。
2. 誤り。利用者の重心を遠ざけると、介助者へ掛かる負荷が大きくなります。利用者の重心を近づけることで、介助者への負担を軽減して安全な介助を行えます。
3. 誤り。腰が捩れた姿勢をとると、腰への負荷が大きくなり腰痛の原因となります。
4. 誤り。重心が高いと不安定になり介助者への負荷が大きくなります。重心を下げることで安定性が向上します。
5. 誤り。移動時の摩擦面が大きくなると抵抗が増し大きな力が必要となります。できるだけ摩擦面を小さくすると負担が軽減できます。
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