介護福祉士の過去問 第34回(令和3年度) 医療的ケア 問110
この過去問の解説 (3件)
正解は3です。
喀痰吸引で指示された吸引時間よりも長くなってしまった場合、
低酸素の状態となるため、動脈血酸素飽和度の低下がないか
十分に確認する必要があります。
1→体温は、喀痰吸引前に計測します。
2、4、5→喀痰吸引で指示された時間よりも長くなってしまった際の
吸引後に注意すべき項目ではないため誤りです。
正解は 3 です。
1.× 気管カニューレ使用者は、細菌やウイルスによる感染症を起こしやすい状態にあります。よって、体温の確認は全身状態の観察として吸引前に注意すべき項目といえます。
2.× 血糖値とは、血液中に含まれるブドウ糖の濃度のことです。糖尿病患者やその予備軍が注意すべき指標ですので、この選択肢は適切ではありません。
3.○ 吸引操作を長く行っていると、呼吸状態や顔色が悪くなることがあります。これは、体内の酸素が不足する低酸素状態になっているあらわれです。動脈血酸素飽和度とは、血中にどのくらい酸素が供給されているかを確認する指標ですので、この選択肢が適切です。
4.× 痰の色の確認は、吸引中に注意すべき項目です。痰の粘度が高くなったり、色が濃くなったりしていると感染症が疑われる場合があります。
5.× 唾液と痰の量や粘度は密接に関係しており、体内の水分不足や居室の空気の乾燥などがその原因となります。よって、唾液の量は吸引前に注意すべき項目といえます。
他にも、吸引後に注意すべき項目としては
・顔色や表情の変化
・呼吸状態
・嘔気やむせ込みの有無
・痰や唾液の残留の有無
などが挙げられます。
正答3
気管カニューレを使用している方は呼吸の補助が必要な状態であり、喀痰吸引時間が長くなった場合や、吸引の圧が高すぎる場合は、酸素量をさらに低下してしまう危険があります。
1. 誤り。吸引時間と体温の変化には影響はありません。
2. 誤り。血糖値と体温の変化には影響はありません。
3. 正答。上記したように、吸引時間が長くなると酸素量を低下させてしまう可能性があり、動脈血酸素飽和度に気を付ける必要があります。
4. 誤り。痰の色により体の状態の変化を確認することができますが、吸引時間と直接の関係はありません。
5. 誤り。気管カニューレは喉に直接設置されており、唾液の量には影響がありません。
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