介護福祉士の過去問
第34回(令和3年度)
総合問題 問114
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問題
介護福祉士国家試験 第34回(令和3年度) 総合問題 問114 (訂正依頼・報告はこちら)
次の事例を読んで、問いに答えなさい。
〔事例〕
Cさん(83歳、女性)は、一人暮らしで、近所に買い物に行く以外はテレビを見て過ごしている。近県に息子がいるが、仕事が忙しく、会いに来ることはあまりなかった。
ある日、息子が久しぶりに訪問すると、部屋の中がごみや衣類などで散らかっていた。病院を受診するとCさんはアルツハイマー型認知症(dementia of the Alzheimerʼs type)と診断され、要介護1と認定された。
Cさんは、時々、電気湯沸しポットの使い方がわからなくなって湯が出せなかったり、お茶を入れる順番がわからずに混乱する様子が見られた。
心配した息子は、介護保険サービスを利用することにした。後日、介護支援専門員(ケアマネジャー)が訪問し、介護保険サービスの利用についてCさんや息子と話し合った。週2回、訪問介護(ホームヘルプサービス)を利用することになり、介護支援専門員(ケアマネジャー)は、「自宅で、衛生的な生活ができる」をケアプランの長期目標とした。
Cさんを担当する訪問介護員(ホームヘルパー)は、サービス提供責任者と共に訪問介護計画書を作成することになった。次の記述の中で、短期目標として、最も適切なものを1つ選びなさい。
〔事例〕
Cさん(83歳、女性)は、一人暮らしで、近所に買い物に行く以外はテレビを見て過ごしている。近県に息子がいるが、仕事が忙しく、会いに来ることはあまりなかった。
ある日、息子が久しぶりに訪問すると、部屋の中がごみや衣類などで散らかっていた。病院を受診するとCさんはアルツハイマー型認知症(dementia of the Alzheimerʼs type)と診断され、要介護1と認定された。
Cさんは、時々、電気湯沸しポットの使い方がわからなくなって湯が出せなかったり、お茶を入れる順番がわからずに混乱する様子が見られた。
心配した息子は、介護保険サービスを利用することにした。後日、介護支援専門員(ケアマネジャー)が訪問し、介護保険サービスの利用についてCさんや息子と話し合った。週2回、訪問介護(ホームヘルプサービス)を利用することになり、介護支援専門員(ケアマネジャー)は、「自宅で、衛生的な生活ができる」をケアプランの長期目標とした。
Cさんを担当する訪問介護員(ホームヘルパー)は、サービス提供責任者と共に訪問介護計画書を作成することになった。次の記述の中で、短期目標として、最も適切なものを1つ選びなさい。
- 掃除機を利用して、1人で掃除をすることができるようになる。
- 電気湯沸しポットを使い、1人でお茶を入れることができるようになる。
- Cさんの残存機能に着目して支援する。
- 週2回、息子にCさんの自宅を訪問してもらう。
- 訪問介護員(ホームヘルパー)と一緒に掃除をすることができるようになる。
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この過去問の解説 (3件)
01
正解は5です。
「自宅で、衛生的な生活ができる」
をケアプランの長期目標としたことから
訪問介護員と一緒に掃除が出来るようになることは
Cさんの状況、長期目標に合った適切な短期目標となります。
1→アルツハイマー型認知症と診断され、要介護1と認定されている
Cさんの状況を考えると掃除機を利用して1人で掃除をする事は
困難であると考えられます。
2→電気湯沸しポットを使って
1人でお茶を入れれるようになることは
長期目標である「衛生的な生活ができる」には
該当しないため不適切です。
3→短期目標は、具体的に設定する必要があるため
選択肢3は不適切です。
4→Cさんの息子は、仕事が忙しく会いにくることもあまりないという記述から
今後も週2回の訪問は難しいと考えられます。
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02
正解は 5 です。
介護計画書とは、ケアプランに従って、介護福祉職の立場から利用者の生活課題を解決する方法を示したものです。また、長期目標が「課題を解決し目指す姿を表現したもの」であるのに対し、短期目標は「長期目標を達成するための段階的な目標」となります。
1.× 問題文から「現状では1人で片付けができなくなったから、話し合いの結果サービスを利用することに決めた」ということが分かります。目標の設定は、実現可能であり、かつ残存機能を活かしたものである必要があります。現状1人で行うのが難しいのであれば、誰か(訪問介護員)の助けを得て行えるようになるというのが、目標設定の在り方に沿った考え方になります。よってこの選択肢は適切ではありません。
2.× 「1人でお茶を入れる」ということと「自宅で衛生的な生活ができる」ということに関連性がないので、この選択肢は「自宅で衛生的な生活ができる」という長期目標に対する短期目標とはなりえません。
3.× 「残存機能に着目する」ということは目標を設定する際の留意点であり、短期目標にはなりえません。
4.× 問題文から「息子が頻繁に会いに来て掃除をすることは難しいため、清潔を保つために訪問介護を利用することになった」ことが分かるので、この選択肢は適切ではありません。
5.○ 問題文のCさんの様子や、認定された要介護度が1であることからも、Cさんの心身の状態が1人では全く何もできないのではなく、声かけや助けがあればできるということが伺えます。なので「一緒に掃除をする」というこの選択肢が適切です。
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03
正答5
1. 誤り。認知症が進行し、電気湯沸かしポットを使う際にも混乱が見られています。掃除機も使用できなくなっていることが予想されるため、1人で掃除を行うのは困難だと考えられます。
2. 誤り。電気湯沸かしポットを使ってお茶を入れる行為はすでに混乱を生じています。難しい動作を無理に行わせると、気持ちの落ち込みが強くなったり、家族や介護福祉職への拒否反応が強くなったりする恐れがあります。また、長期目標の「自宅で、衛生的な生活ができる」にも適合しない目標になっています。
3. 誤り。Cさんの残像機能が具体的に何であるのか明記することが望ましいです。
4. 誤り。Cさんの息子に自宅訪問をしてもらうことは訪問介護員の業務とは関連がないので、訪問介護計画書の目標とするのは誤りです。
5. 正答。長期目標の「自宅で、衛生的な生活ができる」に適した短期目標であると考えます。
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