介護福祉士の過去問
第34回(令和3年度)
総合問題 問116

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問題

介護福祉士国家試験 第34回(令和3年度) 総合問題 問116 (訂正依頼・報告はこちら)

次の事例を読んで、問いに答えなさい。
〔事例〕
Cさん(83歳、女性)は、一人暮らしで、近所に買い物に行く以外はテレビを見て過ごしている。近県に息子がいるが、仕事が忙しく、会いに来ることはあまりなかった。
ある日、息子が久しぶりに訪問すると、部屋の中がごみや衣類などで散らかっていた。病院を受診するとCさんはアルツハイマー型認知症(dementia of the Alzheimerʼs type)と診断され、要介護1と認定された。
Cさんは、時々、電気湯沸しポットの使い方がわからなくなって湯が出せなかったり、お茶を入れる順番がわからずに混乱する様子が見られた。
心配した息子は、介護保険サービスを利用することにした。後日、介護支援専門員(ケアマネジャー)が訪問し、介護保険サービスの利用についてCさんや息子と話し合った。週2回、訪問介護(ホームヘルプサービス)を利用することになり、介護支援専門員(ケアマネジャー)は、「自宅で、衛生的な生活ができる」をケアプランの長期目標とした。

Cさんの家に訪問介護員(ホームヘルパー)が通い始めて数か月が経過した頃、Cさんの息子から訪問介護員(ホームヘルパー)に以下の希望が挙げられた。
介護保険で対応可能な支援として、適切なものを1つ選びなさい。
  • Cさんと息子が出かけている間に洗濯物を取り込む。
  • Cさんの処方薬を薬局で受け取る。
  • 地域のお祭りにCさんと一緒に行く。
  • Cさんの部屋の壁紙を張り替える。
  • 訪ねて来た親戚にお茶を入れる。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は 2 です。

介護保険の下で訪問介護員が行えるサービスは、入浴・食事・排泄・整容などの動作の自立を支援する『身体介護』と、調理・洗濯・掃除などを本人に代わって行う『生活援助』があります。日常生活の援助を行うのがその目的であり、対応可能な範囲には限りがあります。

また、そのサービス内容はケアプランにのっとったものである必要があります。

1.× 訪問介護サービスは、あくまでも利用者本人に対して行われるサービスです。本人不在時にはサービス提供できません

2.○ 処方薬の受け取りは、買い物支援の一環として認められています。買い物支援は日用品の買い物に限られます。遠くのデパートへの買い物や嗜好品の購入などは認められていません。

3.× 外出支援は通院や日用品の買い物への同行など、日常生活を営むための範囲に限定されています。娯楽のための外出への同行は認められていません

4.× 掃除に関するサービスとして認められるのは、利用者本人が日常的に使用する居室やトイレなどの掃除やごみ出しに限られています。大掃除の時に行うような窓ふきや壁紙の張り替えは認められていません。

5.× 訪問介護サービスは、利用者本人の自立支援のために行われるサービスです。利用者本人以外へのサービス提供は訪問介護員の仕事ではありません。

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02

正解は2です。

介護保険サービスの訪問介護では、

日常生活を営む上で安心して自宅で生活が出来るように

訪問介護員が自宅を訪問して

家事の支援や生活全般に関する支援を行います。

薬局での処方箋の受け取りは、介護保険で対応が可能です。

そのため選択肢2が適切です。

1→Cさんと息子が外出中に洗濯物を取り込むことは

介護保険サービスにおいて対応出来ない支援です。

そのため選択肢1は誤りです。

3→外出介助は、一人で通所や通院、気分転換時の外出に

行くことが難しい利用者のための支援です。

Cさんは一人で近所へ買い物へ行けるという記述から

このサービスは介護保険では対応できないため

選択肢3は誤りです。

4→Cさんの部屋の壁紙は介護保険では対応出来ない支援です。

そのため選択肢4は誤りです。

5→来客者へのお茶を出すことは、介護保険では対応できない支援です。

そのため選択肢5は誤りです。

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03

正答2

1. 誤り。訪問介護のサービスは利用者本人に対して行うものであり、Cさんが外出している場合は実施できません。

2. 正答。薬の受け取りは、訪問介護の生活援助サービスの一つです。

3. 誤り。外出に関わるサービスは、日常生活上または社会生活上必要な行為に伴う外出に限られます。地域の祭りに行く行為は該当しません。

4. 誤り。利用者の生活に支障が出ないものは、訪問介護では受けられません。部屋の壁紙の張り替えは生活に支障が出ないものに含まれます。

5. 誤り。利用者本人に対してのサービスが基本であり、来客の対応はサービスには含まれません。

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