介護福祉士の過去問
第34回(令和3年度)
総合問題 問119

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問題

介護福祉士国家試験 第34回(令和3年度) 総合問題 問119 (訂正依頼・報告はこちら)

次の事例を読んで、問いに答えなさい。
〔事例〕
Dさん(70歳、男性)は、19歳のときに統合失調症(schizophrenia)を発症し、入退院を繰り返しながら両親と一緒に生活してきた。両親が亡くなったことをきっかけとして不安に襲われ、妄想や幻聴の症状が強く現れるようになった。そのため、兄に付き添われて精神科病院を受診し、医療保護入院となった。
現在は、入院から3年が経過し、陽性症状はほとんどなく、病棟で日中はレクリエーションに参加するなど落ち着いて生活している。

Dさんは施設への入所が決まり、うれしそうに退院の準備をするようになった。ある夜、1人で荷物の整理をしていたときに転んでしまい、顔を強打して大きなあざができた。後遺症はないことがわかったが、Dさんは自信をなくし、介護福祉職に、「これでは施設も自分を受け入れてくれないだろう」と言い、「施設入所がうれしくて早く準備がしたかった」と話した。
そばに寄り添い、Dさんの話を聴き終えた介護福祉職が、「施設入所がうれしくて、早く準備をしたかったのですね」と言うと、Dさんは、「退院を諦めていたけど、自分にも暮らせる場所があると思った」とやりたいことや夢を語り出した。
介護福祉職が行ったコミュニケーション技術として、最も適切なものを1つ選びなさい。
  • あいづち
  • 言い換え
  • 要約
  • 繰り返し
  • 閉じられた質問

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は 4 です。

1.× あいづちには相手の話を引き出す効果があります。相手と向き合い、うなずく動作も加えながら、話を遮ることをせずにあいづちを入れることで聞く姿勢を示すことができ、相手にも安心感を与えることができます。

2.× 言い換えとは、相手の話から感じたことや理解したことを、自分の言葉で返すことです。適切な言い換えは、相手に「自分の話を理解してくれている」という安心感を与えることができます。

3.×  要約とは、相手の話を整理して、短い文章で返すことです。要約をすることで話の焦点が絞られるので、問題を整理したい時や大事なポイントを共有したい時などに効果的です。

4.○ 繰り返しとは、相手の話の一部をそのままの言葉で繰り返すことです。同じ言葉を使うことで、話をきちんと聞いているという姿勢を相手に示すことができます。大事なのは話の内容のポイントになる部分を繰り返すことです。問題文では『早く準備をしたかった』という部分をそのままの言葉で繰り返しているので、この選択肢が正解です。

5.× 閉じられた質問とは、『はい』『いいえ』で答えられる質問のことです。物事をはっきりさせたい時には有効ですが、その後話を展開していくことが難しくなります。話を広げたい時や、相手の気持ちを引き出すために自由に話してほしい時は開かれた質問が有効です。

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02

正解は4です。

介護福祉職は、Dさんが話した内容を

繰り返し喋っています。

そのため選択肢4が適切です。

1→あいづちとは、相手の話に対して

うなずいたりして調子を合わせることを言います。

2→言い換えとは、Dさんが話した内容を

介護福祉職が、別の言葉に言い換えることです。

そのため選択肢2は誤りです。

3→要約とは、Dさんの話の内容を簡潔にまとめることです。

そのため選択肢3は誤りです。

5→閉じられた質問とは、「はい」「いいえ」などの

簡単に答えられる質問をすることです。

参考になった数12

03

正答4

1. 誤り。あいづちは、会話の相手に「聞いていますよ」ということをアピールする方法です。

2. 誤り。言い換えは、相手の話した内容を、別の言葉で言い直すことです。

3. 誤り。要約は、相手の会話の要点を取りまとめることです。

4. 正答。繰り返しは、相手の会話の内容を反復することです。会話を繰り返すことで、相手は「受け止めてもらえた」という気持ちになります。今回はDさんの会話の内容をそのまま反復しており、繰り返しが適しています。

5. 誤り。閉じられた質問は、「はい」か「いいえ」で回答できる質問方法です。

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