介護福祉士の過去問
第35回(令和4年度)
こころとからだのしくみ 問7
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問題
介護福祉士国家試験 第35回(令和4年度) こころとからだのしくみ 問7 (訂正依頼・報告はこちら)
Jさん(82歳、女性)は、施設に入所している。Jさんは車いすで食堂に来て、箸やスプーンを使って、自分で食事をしている。主食は普通食、おかずは刻み食で全量摂取している。最近、車いすからずり落ちる傾向があり、首が後屈した姿勢で食事をし、むせることが多くなった。
Jさんが誤嚥(ごえん)をしないようにするための最初の対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。
Jさんが誤嚥(ごえん)をしないようにするための最初の対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。
- 食事回数の調整
- 座位姿勢の調整
- 使用食器の変更
- 食事の量の調整
- 食事場所の変更
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この過去問の解説 (3件)
01
誤嚥は、食事を飲み込む際に、食物や水分が気管に入ってしまうことです。
原因は嚥下力の低下であり、高齢になると嚥下反射が低下するため、食べ物が食堂ではなく気管に入りやすくなり、誤嚥してしまいます。
誤りです。現状、Jさんは食事を全量摂取できています。一口の少なめにし、しっかりと飲み込める量に調整することは適切ですが、食事の回数を調整する必要はありません。
正解です。設問内にJさんが車椅子からずり落ち、首が後屈した状態で食事をしている様子が書かれています。嚥下しやすい姿勢は顎を引いた首が屈曲した状態です。誤嚥の影響が姿勢の崩れにある可能性が高いため、最初の対応としては車椅子での座位姿勢を整え、首が屈曲した状態で食事が摂れるよう座位姿勢の調整をすることです。
誤りです。食器の変更は食物を自力で取りづらい場合には有効な方法ですが、今回の場合は適切な対応とは言えません。
誤りです。現状、Jさんは食事を全量摂取できているため、食事量は誤嚥への影響は少ないと考えられます。
誤りです。食事場所の変更は、食事に集中できない場合などには有効な方法ですが、今回の場合は有効な手段ではありません。
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02
この問題では、利用者の変化に正しい判断で対応することができるかが問われています。『むせることが多くなった』原因は何であるかを読み解くと自ずと答えが導き出されます。
誤答です。『1回分の摂取量が少なく栄養状態が悪い』などの状況が最も解決すべき課題であれば、間食を増やすなど食事回数の調整を行うのが正しい対応となります。しかし、この問題では『誤嚥しないようにする』対応を問われているので、この選択肢は適切ではありません。
正答です。この問題では『誤嚥しないようにする』ための最初の対応を聞かれています。『むせる』原因は『車椅子からずり落ち、首が後屈している』からにあるので、この選択肢が最も適切です。
誤答です。『箸やスプーンをうまく使えない』などといった状況が最も解決すべき課題であれば、使用食器の変更を検討するのが正しい対応となります。しかし、この問題では『誤嚥しないようにする』対応を問われているので、この選択肢は適切ではありません。
誤答です。『体重の急激な増減』や『いつも食事を残している』といった状況が最も解決すべき課題であれば、食事量の調整を行うのが正しい対応となります。しかし、この問題では『誤嚥しないようにする』対応を問われているので、この選択肢は適切ではありません。
誤答です。『食堂で他者とトラブルがあった』などの状況が最も解決すべき課題であれば、食事場所の変更を行うのが正しい対応となります。しかし、この問題では『誤嚥しないようにする』対応を問われているので、この選択肢は適切ではありません。
むせ込みを防止するためには
・椅子は足が床につき、膝は90度に曲がる高さ
・テーブルは肘が90度に曲がるくらいの高さ
・軽く前かがみで少し顎を引く
姿勢が良いとされています。
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03
誤嚥に関する事例問題です。
誤嚥とは、肺に食物や唾液、飲み物などが入ることをいいます。
×:食事は全量摂取されていますので、回数の調整は必要ありません。
選択肢は不適切です。
〇:頸部が後屈したことにより誤嚥していることがうかがえます。
頸部の前屈(あご引き位)を推奨します。
×:現状の食事で全量摂取されています。
食器の変更は必要ありません。
×:現状の食事で全量摂取されていますので、量の調整は必要ありません。
選択肢は不適切です。
×:現状の食事を全量摂取されていますし、
食事の場所が影響しているかどうかは問題文からは読み取れません、
選択肢は不適切です。
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