介護福祉士の過去問
第35回(令和4年度)
こころとからだのしくみ 問8
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問題
介護福祉士国家試験 第35回(令和4年度) こころとからだのしくみ 問8 (訂正依頼・報告はこちら)
次のうち、誤嚥(ごえん)しやすい高齢者の脱水予防のために確認することとして、最も優先すべきものを1つ選びなさい。
- 義歯の装着状態
- 上肢の関節可動域
- 睡眠時間
- 夜間の咳込(せきこ)みの有無
- 摂取している水分の形状
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この過去問の解説 (3件)
01
誤嚥とは、飲食物や唾液が誤って気管に入ってしまうことをいいます。この問題では『誤嚥しやすい』とはどういう状態であるのか、また、有効な脱水の予防策が理解できてるかが問われています。
誤答です。『誤嚥しやすい』ということは、嚥下機能が低下しているということです。義歯の装着状態は、咀嚼機能により強い影響を与えます。嚥下機能にも全く関連がないとは言い切れませんが、この問題では最優先すべきものが問われているので、この選択肢は適切ではありません。
誤答です。『誤嚥しやすい高齢者』は嚥下機能が低下しています。上肢の関節可動域の確認を行っても、嚥下機能には何ら影響を与えません。
誤答です。『日中の傾眠傾向が食事や水分摂取量に影響を与えている』という事例であれば、睡眠時間を確認するのも大切ですが、この問題では『誤嚥しやすい』高齢者への脱水予防対策が問われています。なので、この選択肢は適切ではありません。
誤答です。夜間の咳込みの原因のひとつとして、唾液が気管に入ってしまうことが挙げられます。なので、夜間の咳込みは『誤嚥を疑う症状』ひいては『嚥下機能の低下』のひとつの指標となります。しかし、脱水予防のためには、まずは水分摂取の状況が最も優先される確認事項となるので、この選択肢は適切ではありません。
正答です。飲み込む時は、喉頭蓋や声帯が閉じることで飲食物の気管への進入(誤嚥)を防いでいます。さらさらした水分(通常の液体)は、この喉頭蓋などが閉じる動きをする前に喉を滑り落ちてしまい誤嚥の原因となります。なので、誤嚥しやすい高齢者の脱水予防としては、この水分の形状を確認するというこの選択肢が最も適切です。
水分で誤嚥が起こる場合は、とろみ剤などでとろみをつけることが有効な予防対策となります。
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02
誤嚥とは、食物や飲み物、唾液などが気管に入ることを言います。
誤嚥しやすい高齢者の脱水の予防として、
大切なことは安全に水分を摂取することです。
×:義歯の装着状態で水分の嚥下能力に大きな変化はありません。
選択肢は不適切です。
×:上肢の関節可動域が水分の嚥下に影響を与えません。
選択肢は不適切です。
×:睡眠時間が覚醒に影響を及ぼすことがありますが、
水分の嚥下に直接影響をあたえる可能性は低いです。
×:夜間の咳き込みは唾液や胃や食道から逆流したものの誤嚥が疑われます。
水分ではありません。選択肢は不適切です。
〇:摂取している水分の形状が、高齢者にとって難易度が高いと誤嚥のリスクがあります。
適切な形状に調整することが重要です。
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03
高齢者になると嚥下反射が弱くなるため、食物や水分が食道ではなく軌道に入ってしまい、誤嚥を起こしやすくなります。
食事の形態を変更したり、水分にトロミ剤を入れて粘性を強くしたりすることで、誤嚥を予防することができます。
誤りです。義歯の装着状態は食事を噛む咀嚼や口腔内の衛生状態を保つために確認が必要です。水分の摂取に関しては直接の影響は少ないと考えられます。
誤りです。上肢の関節可動域は水分を口に運ぶ動作に影響を及ぼすことは考えられますが、誤嚥との関連性は低いです。
誤りです。傾眠傾向にあると食事中の覚醒状態が悪くなり誤嚥を引き起こすことがあります。睡眠時間が短いと傾眠傾向になることが考えられますが、脱水予防の対応としての関連は少ないです。
誤りです。食事中や食事の直後などに咳込みがある場合は、誤嚥が疑われます。夜間の咳込みについては、誤嚥との関連性は低いと考えられます。
正解です。嚥下反射が弱くなると、通常の水分では誤嚥を起こしやすくなります。トロミ剤などを使用し、水分の形状を変えることで誤嚥を予防することができます。結果として摂取する水分量を増やし、脱水を予防していきます。
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