介護福祉士の過去問
第35回(令和4年度)
発達と老化の理解 問6
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問題
介護福祉士国家試験 第35回(令和4年度) 発達と老化の理解 問6 (訂正依頼・報告はこちら)
高齢期の腎・泌尿器系の状態や変化に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
- 尿路感染症(urinary tract infections)を起こすことは非常に少ない。
- 腎盂腎炎(じんうじんえん)(pyelonephritis)の主な症状は、頭痛である。
- 尿の濃縮力が低下する。
- 前立腺肥大症(prostatic hypertrophy)では、尿道の痛みがある。
- 薬物が排出される時間は、短くなる。
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この過去問の解説 (3件)
01
高齢者の、腎・泌尿器についての問題です。
高齢者は、腎臓の糸球体が硬化し、ろ過機能が低下します。
また原尿を再吸収する尿細管の機能低下が起こります。
×:高齢者は、免疫機能の低下や基礎疾患、膀胱の機能低下などにより尿路感染症になりやすくなります。
×:腎盂腎炎の主な症状は、背中や腰の痛み、発熱や排尿時の痛み、頻尿や残尿感があります。
〇:腎臓の糸球体と尿細管の機能が低下することで、尿の濃縮力が低下します。
×:前立腺肥大症の痛みは、前立腺周囲の会陰部、陰嚢部、鼠径部、下腹部などにおこります。
×:高齢者は薬物が排出速度が低下し、排出までの時間は長くなります。
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02
腎・泌尿器系とは、腎臓・尿管・膀胱・尿道からなる器官です。尿を作り出し体外に排出する働きがあります。
誤答です。尿路感染症とは、大腸菌などの菌が尿道口から尿路(尿道・膀胱など)に入り込み炎症が起きることをいいます。高齢者は、膀胱の筋肉や収縮力が低下し、尿が膀胱や尿道に留まりやすいため、細菌が繁殖しやすい傾向にあります。
誤答です。腎盂腎炎とは、腎臓に細菌が感染する病気です。背部や腰部の痛み・高熱・排尿時痛・頻尿・残尿感などの症状があります。
正答です。腎臓内部にある糸球体で、血液から老廃物や余分な水分がろ過されることで尿は作られます。高齢になると、腎臓への血流量自体が低下し、さらに糸球体のろ過機能も低下するので、尿の濃縮力は低下します。
誤答です。前立腺肥大とは、前立腺(男性特有の生殖器)が大きくなり、さまざまな排尿に関する症状を引き起こす病気です。具体的には、頻尿や残尿感が主な症状であり、痛みが出る場合は、尿道ではなく、陰嚢部やそ経部・下腹部などに現れます。
誤答です。薬物は肝臓で分解され、腎臓で尿という形になり排出されます。高齢になるとこれら肝臓や腎臓の機能が低下するため、薬物は体内に留まりやすく、排出される時間は長くなります。
他に、高齢者に多い泌尿器疾患としては、前立腺がんや膀胱がん・尿路結石などが挙げられます。尿の性状(色の濃さや血尿の有無)や量を確認することは、高齢者の健康管理においてとても大切です。
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03
腎臓は、加齢によって血液を送り込む動脈が狭くなり、十分な血液が供給できなくなります。腎臓が小さくなり、糸球体の機能が低下し、老廃物や多くの薬物を排泄する機能が低下します。そして、尿の濃縮・希釈、水素イオンの分泌ができなくなります。
泌尿器である膀胱は、加齢によって尿を貯めておける限界量が少なくなります。また、排尿後に膀胱に残る尿の量が多くなっていき、排尿する回数が増え、尿路感染症の危険が高くなります。
誤りです。加齢により、排尿後に膀胱に残る尿の量が多くなっていき、排尿する回数が増え、尿路感染症の危険が高くなります。
誤りです。腎盂腎炎は、腎臓と尿管の接合部である腎盂や腎臓が細菌によって炎症を起こす感染症です。主症状は、微熱や食欲不振です。進行すると慢性腎不全に移行することがあります。
正解です。加齢により、腎臓は尿を濃縮する機能が低下します。
誤りです。男性は加齢とともに前立腺が大きくなる前立腺肥大症になることがあります。症状としては、尿を出し始めるのが困難になり残尿感が出てきます。
誤りです。加齢により薬剤の腎排泄機能は低下します。そのため、薬物が排出される時間は長くなります。
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