介護福祉士の過去問
第35回(令和4年度)
発達と老化の理解 問8
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問題
介護福祉士国家試験 第35回(令和4年度) 発達と老化の理解 問8 (訂正依頼・報告はこちら)
高齢者の脱水に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
- 若年者よりも口渇感を感じやすい。
- 体内水分量は若年者よりも多い。
- 起立時に血圧が上がりやすくなる。
- 下痢が原因となることはまれである。
- 体重が減ることがある。
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この過去問の解説 (3件)
01
脱水症は体内の水分が不足した状態で、口の渇き、体のだるさ、立ちくらみといった自覚症状のほか、皮膚や口唇、舌の乾燥、皮膚の弾力性低下、微熱、食欲低下、脱力、意識障害、血圧低下、頻脈といった症状が起こります。
誤りです。高齢者は、口渇中枢の感受性低下により喉が渇きづらくなります。そのため、若者よりも口の渇きが感じづらくなります。
誤りです。加齢により筋肉や皮下組織などの貯蓄水分量が減少します。そのため、体内水分量は若者よりも少なくなります。
誤りです。脱水の症状として血圧の低下があります。そのため、起立時に血圧は低下しやすくなります。
誤りです。高齢者の脱水は、水分摂取量の減少と水分喪失量の増加によって起こります。水分喪失量の増加は、下痢と嘔吐などが原因で起こります。
正解です。脱水の症状は体重の減少率によって変化します。体重減少が1~2%は軽度の脱水、3〜9%は中等度の脱水、10%以上は高度の脱水となります。高度の脱水の場合、死に至ることもあります。
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02
脱水とは、身体の水分が足りない状態のことをいいます。高齢者は脱水になりやすい傾向にあります。汗で身体の水分が失われる夏だけでなく、湿度が低く、暖房器具の使用によりさらに空気が乾燥する冬にも気を付ける必要があります。
誤答です。加齢により喉の渇きを感じる感覚機能が低下するため、高齢者は口渇感を感じずらい傾向があります。
誤答です。若年者よりも高齢者の方が体内水分量は少ないです。小児が約70%、成人が約60%であるのに対し、高齢者は約50%となっています。
誤答です。起立時に血圧が下がることを起立性低血圧といいます。脱水になると、血液量が減少するため、この起立性低血圧が起こりやすくなります。
誤答です。下痢とは、食中毒などの感染症やストレスなどを原因とする、便の中の水分が過剰になった状態のことです。体内の水分が多く排出されるので、下痢は脱水の原因となります。
正答です。水分は体内の半分以上を占めるため、身体の水分が減少する脱水になると体重も減少します。
失われた水分の割合により起こる症状
2% …喉の渇きを感じ始める
3% …強い喉の渇き・ぼんやりする・食欲不振
4%以上 …疲労感・頭痛・めまい
10%以上…死に至ることも
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03
高齢者の脱水に関する問題です。
高齢者は、身体の水分が若い人に比べると約10%ほど減ります。
身体の水分量は約50%になり、水分量が減るため脱水症になりやすくなります。
×:口喝を感じる中枢の働きが低下するため、喉の渇きを感じにくくなります。
×:体内水分量は、若年者に比べて10%ほど低下します。
×:脱水になると、起立性低血圧(立ちくらみ)が起こることがあります。
×:高齢者は体内の水分量が少ないため、下痢による脱水になりやすくなります。
〇:脱水の症状は、体重の減少率によって変化し、体重の減少率が大きくなるほど、
脱水の症状は重症となります。
体重減少10%以上は高度の脱水で、心臓・腎臓・呼吸機能不全がみられ、
重篤な状態になることもあります。
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