介護福祉士の過去問
第35回(令和4年度)
認知症の理解 問7

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問題

介護福祉士国家試験 第35回(令和4年度) 認知症の理解 問7 (訂正依頼・報告はこちら)

現行の認知症サポーターに関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
  • ステップアップ講座を受講した認知症サポーターには、チームオレンジへの参加が期待されている。
  • 100万人を目標に養成されている。
  • 認知症介護実践者等養成事業の一環である。
  • 認知症ケア専門の介護福祉職である。
  • 国が実施主体となって養成講座を行っている。

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この過去問の解説 (3件)

01

認知症サポーターとは、何か特別なことをする人ではありません。

認知症について正しく理解し、偏見を持たず認知症の人と家族を見守る応援者です。

自分のできる範囲でサポーターとして活動しています。

選択肢1. ステップアップ講座を受講した認知症サポーターには、チームオレンジへの参加が期待されている。

〇:チームオレンジは、近隣の認知症サポーターがチームを組み、認知症の人や家族に対する生活面の早期からの支援等を行う取り組みです。

メンバーにステップアップ研修の受講が必要です。

選択肢2. 100万人を目標に養成されている。

×:平成17年度の事業開始時には、5年間で100万人のサポーターを養成することを目標としていましたが、平成21年に達成され、令和5年6月末には1400万人を超えました。

選択肢3. 認知症介護実践者等養成事業の一環である。

×:認知症介護実践者等養成事業は、下記の2つの研修を実施することで、

認知症介護の質向上を目的としています。

①高齢者介護の仕事従事する人やその指導的立場にある人に対して、

認知症介護に関する基礎的及び実践的な研修を実施すること。

②認知症ケアを提供する事業所を管理する立場にある人等に対して、

適切なサービスの提供に関する知識等を習得するための研修を実施すること。

認知症介護実践者等養成事業は、認知症サポーターの説明には当てはまりません。

選択肢4. 認知症ケア専門の介護福祉職である。

×:認知症サポーターとは、何か特別なことをする人ではありません。

よって選択肢は適切ではありません。

認知症ケア専門の介護福祉職は、認知症ケア専門士の説明です。

選択肢5. 国が実施主体となって養成講座を行っている。

×:認知症サポーターの養成の実施主体は、都道府県や市町村などの自治体や、

全国規模の職域団体などです。選択肢は不適切です。

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02

認知症サポーターとは、認知症に対する正しい知識と理解を持ち、できる範囲で認知症の人やその家族を見守りや手助けを行う『応援者』です。認知症サポーター養成講座を受講すれば誰でもなることができます。

選択肢1. ステップアップ講座を受講した認知症サポーターには、チームオレンジへの参加が期待されている。

正答です。認知症サポーター養成講座で学んだことを土台に、より実践的な内容を学ぶのがステップアップ講座です。チームオレンジは2019年度から開始している取り組みで、近隣の認知症サポーターがチームを組み、認知症の人やその家族に対して、生活面の早期からの支援を行うというものです。

選択肢2. 100万人を目標に養成されている。

誤答です。2005(H17)年に開始された『認知症サポーター100万人キャラバン』では100万人を目標にしていましたが、2009(H21)年にこれは達成されました。2023(R5)6月時点で1400万人を超える人が認知症サポーターとなっています。

選択肢3. 認知症介護実践者等養成事業の一環である。

誤答です。認知症介護実践者等養成事業とは、すでに高齢者介護に従事している人や、その指導的立場の人に向けて、認知症介護に関する実践的なさまざま研修を行う事業のことです。認知症サポーター向けの事業ではありません。

選択肢4. 認知症ケア専門の介護福祉職である。

誤答です。認知症サポーターは、養成講座を受講すれば誰でもなれる認知症の『応援者』です。介護に関連する資格ではありません。

選択肢5. 国が実施主体となって養成講座を行っている。

誤答です。実施主体は、都道府県・指定都市・市区町村、または、全国的組織を持つ職域団体及び企業です。

まとめ

認知症になっても住み慣れた地域で暮らしていける社会を目指す認知症施策推進大綱では、5つの柱のうちのひとつ『普及啓発・本人発信支援』の中で、2025(R7)年度末までに企業・職域型の認知症サポーター養成数400万人を目指すという目標値を掲げています。

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03

認知症サポーターとは、認知症について正しく理解し、偏見を持たず、認知症の人や家族を温かい目で見守る「応援者」です。

認知症サポーター養成講座で得た知識で生かし、自分のできる範囲で活動していきます。

選択肢1. ステップアップ講座を受講した認知症サポーターには、チームオレンジへの参加が期待されている。

正解です。チームオレンジとは2019年度から開始している活動で、近隣の認知症サポーターがチームを組み、認知症の人や家族に対する生活面の早期からの支援等を行う取り組みです。ステップアップ研修を受講し、チームオレンジで活動するために必要な知識、対応スキル等を習得します。

選択肢2. 100万人を目標に養成されている。

誤りです。事業開始時には、5年間で100万人のサポーターを要請することを目標にしていましたが、約4年後に達成されています。現在は1000万人を超えています。

選択肢3. 認知症介護実践者等養成事業の一環である。

誤りです。認知症介護実践者等養成事業は、高齢者介護の仕事に従事する人や指導的立場にある人を対象に、認知症介護に関する基礎的及び実践的な研修を実施しています。

選択肢4. 認知症ケア専門の介護福祉職である。

誤りです。認知症サポーターとは、認知症について正しく理解し、偏見を持たず、認知症の人や家族を温かい目で見守る「応援者」です。

選択肢5. 国が実施主体となって養成講座を行っている。

誤りです。認知症サポーター講座は、自治体または企業・職域団体が実施します。

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