介護福祉士の過去問
第35回(令和4年度)
障害の理解 問10
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問題
介護福祉士国家試験 第35回(令和4年度) 障害の理解 問10 (訂正依頼・報告はこちら)
Eさん(38歳、男性)は、脳梗塞(cerebral infarction)を発症し、病院に入院していた。退院時に、右片麻痺(みぎかたまひ)と言語障害があったため、身体障害者手帳2級の交付を受けた。現在、Eさんと家族の希望によって、自宅で生活しているが、少しずつ生活に支障が出てきている。Eさんの今後の生活を支えるために、障害福祉サービスの利用を前提に多職種連携による支援が行われることになった。
Eさんに関わる関係者が果たす役割として、最も適切なものを1つ選びなさい。
Eさんに関わる関係者が果たす役割として、最も適切なものを1つ選びなさい。
- 介護支援専門員(ケアマネジャー)が、介護サービス計画を作成する。
- 医師が、要介護認定を受けるための意見書を作成する。
- 基幹相談支援センターの職員が、障害福祉計画を立てる。
- 地域包括支援センターの職員が、認定調査を行う。
- 相談支援専門員が、サービス担当者会議を開催する。
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この過去問の解説 (4件)
01
この問題では、障害福祉における多職種連携において、連携する機関や職種の役割を理解できているかが問われています。
誤答です。介護支援専門員(ケアマネジャー)は、介護保険において業務を行う職種です。Eさんは38歳で、介護保険の対象ではないのでこの選択肢は適切ではありません。
誤答です。要介護認定を受けるために医師が意見書を作成する行為は、介護保険において行われる業務です。Eさんは38歳で、介護保険の対象ではないのでこの選択肢は適切ではありません。
誤答です。基幹相談支援センターとは、地域において障害者に関わる相談支援を総合的に行う機関です。また、障害福祉計画とは、厚生労働大臣(国)が示した障害福祉に関する基本方針に即して、市町村や都道府県が作成するものです。よってこの選択肢は適切ではありません。
誤答です。地域包括支援センターは介護保険法に基づき設置されている機関です。Eさんは38歳で、介護保険の対象ではないのでこの選択肢は適切ではありません。なお、障害支援区分の認定は市町村によって行われます。
正答です。相談支援専門員は特定相談支援事業所に配置され、サービス担当者会議を開催したり、サービス等利用計画書を作成したり、障害福祉において相談支援に関する業務を行います。
介護支援専門員と相談支援専門員、介護サービス計画書とサービス等利用計画書など似ているワードは、その内容や違いをよく理解しておくと良いでしょう。
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02
脳梗塞の後遺症がある38歳の男性の事例問題です。
身体障害者手帳2級を交付されています。
障害福祉サービスについて携わる職種の役割について考えていきましょう。
×:介護支援専門員(ケアマネージャ)は、要介護者にケアプランを作成します。
Eさんは38歳で、介護保険の対象者ではありません。
そのため、選択肢は不適切です。
×:要介護認定は、介護保険サービスを利用する人がうける認定です。
Eさんは38歳で介護保険の対象者ではありません。
選択肢は不適切です。
×:基幹相談支援センターは、
障害者の生活全般における「相談支援の実施」や「支援体制を強化」することが主な業務です。
障害者福祉計画とは、国の指針に基づき市町村や都道府県が作成します。
選択肢は矛盾しており、不適切です。
×:地域包括支援センターとは、介護保険法で定められた施設です。
高齢者の健康面や生活全般に関する相談を受け付けている相談窓口です。
Eさんは38歳で、介護保険の対象ではありません。
選択肢は不適切です。
〇:相談支援専門員は、障害者の方が福祉サービスを利用できるよう、
サポートする役割を担っています。
サービス担当者会議やサービス等利用計画書の作成、相談支援業務を行います。
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03
障害福祉サービスは、「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律(障害者総合支援法)」によって定められている支援のことです。
障害者福祉サービス介護給付までの一般的な流れは以下のようになっています。
1.相談・利用申請
自治体の窓口または相談支援事業所に利用を希望する旨を相談します。
2.サービス等利用計画案の作成と提出
どのサービスをどのくらいの期間利用するのか利用計画を作成します。
本人が作成することも可能ですが、難しい場合は指定相談支援事業所に
作成を依頼します。
3.認定調査
心身の状況を判断するために認定調査員による訪問調査が行われます。
4.障害者支援区分の認定
申請した自治体の審査会にて障害者支援区分の認定が行われます。
5.サービス等利用計画案の提出
申請した市町村窓口にサービス等利用計画案を提出します。
6.支給決定・受給者証の交付
審査会の意見、サービス等利用計画案の内容をふまえ、支給が決定すると
受給者証が交付されます。
7.サービス事業者と契約
利用を希望するサービス事業所と利用契約を結びます。
これにより障害福祉サービスの利用開始となります。
誤りです。介護支援専門員は介護サービス計画を作成するという内容は正しいですが、今回は障害者福祉サービスを利用するので直接的な関わりはありません。
誤りです。要介護認定を受けるためには、医師による意見書が必要です。ただ、今回は障害者福祉サービスを利用するため、この手続きは必要ありません。
誤りです。基幹相談支援センターは、障害者の地域における相談支援の総合的な窓口です。障害福祉計画書の作成に協力してくれるのは相談支援事業所であり、基幹相談支援センターは、相談支援事業所を含む関係機関同士の連携強化や、各事業所で対応がうまくいかない場合のサポート・指導を行います。
誤りです。地域包括支援センターの対象は高齢者やその家族で、介護・介護予防に関する支援を行います。認定調査は市町村の認定調査員が行います。
正解です。相談支援専門員が、サービス担当者会議を開催し、支援に関する相談に応じてくれます。
脳梗塞は特定疾病に指定されているため、40歳以上なると要介護認定を受けることができ、介護保険による介護サービスを利用できるようになります。
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04
介護保険サービスと障がいサービスの理解に関する問題になります。
×:介護支援専門員=介護保険サービスの調整を行う者です。介護保険サービスは40歳以上が対象になるので、38歳のEさんは対象になりません。
×:要介護認定とは介護保険サービスの事を指します。よって上記同様対象ではありません。
×基幹相談支援センターは障がいサービスに関わる専門機関です。しかし、障害福祉計画は基幹相談支援センターではなく行政が立てます。
×:地域包括支援センターは要介護認定を受けた方を対象として動く専門機関です。
〇:障がいサービスを利用するために、関わる機関、家族または関係者が集まりサービス担当者会議を行う必要があります。
介護保険サービスは原則65歳以上からですが、特定疾患が原因で介護状態になれば40歳から利用できます。それ以外の年齢は認定を受けると障がいサービスを受ける事ができます。
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