介護福祉士の過去問
第35回(令和4年度)
介護の基本 問5

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問題

介護福祉士国家試験 第35回(令和4年度) 介護の基本 問5 (訂正依頼・報告はこちら)

すべての人が暮らしやすい社会の実現に向けて、どこでも、だれでも、自由に、使いやすくという考え方を表す用語として、適切なものを1つ選びなさい。
  • ユニバーサルデザイン(universal design)
  • インフォームドコンセント(informed consent)
  • アドバンス・ケア・プランニング(advance care planning)
  • リビングウィル(living will)
  • エンパワメント(empowerment)

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この過去問の解説 (4件)

01

いずれも、介護・医療や福祉に関する用語です。それらの意味を理解できているかが問われています。

選択肢1. ユニバーサルデザイン(universal design)

正答です。ユニバーサルデザインとは、文化や言語・年齢・性別・能力など個人の違いにかかわらず、すべての人に公平で使いやすいデザインであるということです。

選択肢2. インフォームドコンセント(informed consent)

誤答です。インフォームドコンセントは『説明に基づく同意』と訳されます。生命や身体の最終決定権は本人にあるという考えに基づき、医療行為を受ける前には、わかりやすく十分な説明を受け、疑問があれば解消し、内容に納得した上でその医療行為に同意するということです。

選択肢3. アドバンス・ケア・プランニング(advance care planning)

誤答です。アドバンス・ケア・プランニングとは、人生の最終段階に備えて、自分が望む介護や医療について前もって考え、家族や介護・医療従事者たちと繰り返し話し合い、共有する取り組みのことをいいます。

選択肢4. リビングウィル(living will)

誤答です。リビングウィルとは、生前の意思表明という意味であり、事前指示書のことを指す言葉です。意思疎通が困難な状況になったときのために、延命処置はどうするかなどの意思を記しておく文書のことです。

選択肢5. エンパワメント(empowerment)

誤答です。エンパワメントとは、権利の侵害や抑圧された状況にあるものが、それを克服し本来持っている力や可能性を獲得していくことをいいます。

まとめ

他にも、ノーマライゼーションストレングス・パースペクティブフレイルレスパイトケアグリーフケアといった用語の意味も覚えておくと良いでしょう。

参考になった数24

02

選択肢は、医療・福祉の分野でよく使われる用語です。

意味を理解しておくとよいでしょう。

選択肢1. ユニバーサルデザイン(universal design)

〇:ユニバーサルデザインは、すべての人のためのデザインという意味です。

年齢や障害の有無に関わらず、できるだけ多くの人に使いやすい設計がされているものを指します。

選択肢2. インフォームドコンセント(informed consent)

×:インフォームドコンセントとは、十分な説明を受けたうえでの同意を意味します。

医師が患者の身体にどのようなことが起こっているか、検査や治療、薬の内容など十分な説明をし、患者は内容を理解し、納得した上で同意し治療を受けることを指します。

選択肢3. アドバンス・ケア・プランニング(advance care planning)

×:アドバンス・ケア・プランニングとは、

万が一の時などの将来の変化に備え、将来の医療及びケアについて、

患者を主体に家族や医療、ケアチームが繰り返し話し合いを行い、

患者の意思決定を支援する取り組みを指します。人生会議ともいわれます。

選択肢4. リビングウィル(living will)

×:リビングウィルとは、生前の意思という意味で、

生前遺言書や事前指示書とも言われています。

重病になり、自身で判断ができなくなる場合に、治療に関しての自分の希望を予め述べておく書類のことです。

自身の病気が治らない場合、あるいは終末期の段階になったとき、

延命措置を施さないで、緩和を重点に置いた治療に切り替えてもらうことで、

平穏な死を望むという自らの意思を書き残しておくものです。

選択肢5. エンパワメント(empowerment)

×:エンパワメントとは、権限を与えること、自身を与えることという意味です。

介護福祉においては、

障害を持った人や家族が、障害やマイナス面に着目するのではなく、

長所や強みに着目して、自らの生活を自らでコントロールできること、

または自立する力を得るように援助することを指します。

参考になった数5

03

「すべての人が暮らしやすい社会の実現に向けて、どこでも、だれでも、自由に、使いやすく」はユニバーサルデザインの考え方を示しています。

選択肢1. ユニバーサルデザイン(universal design)

正解です。ユニバーサルデザインとは、障害の有無に関わらず、はじめから誰もが使いやすく利用できる施設、製品、情報を設計することです。バリアを取り除くバリアフリーの考え方を進めたものと言われます。

選択肢2. インフォームドコンセント(informed consent)

誤りです。インフォームドコンセントとは、患者や家族が病状や治療について十分な説明を受け、理解をした上で、患者自身が同意して最終的な治療方針を選択することです。

選択肢3. アドバンス・ケア・プランニング(advance care planning)

誤りです。アドバンス・ケア・プランニングとは、今後の治療や療養について患者や家族と医療従事者が話し合いを行い、本人による意思決定を支援することです。

選択肢4. リビングウィル(living will)

誤りです。リビングウィルとは、「生前の意志」という意味で、生前に尊厳死に関する意思を表示しておくことです。遺言書とは異なり、法的な拘束力はありません。

選択肢5. エンパワメント(empowerment)

誤りです。エンパワメントとは、社会や組織の一人一人が、抑圧されることなく力をつけることで、大きな影響を与えるようになることです。

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04

医療と福祉に関する用語の問題です。内容さえ覚えていれば容易に正解する事ができますので、関連する用語を含めて覚えましょう。

選択肢1. ユニバーサルデザイン(universal design)

〇:ユニバーサルデザインとは、ユニバーサル=普遍的な、全体の、という言葉が示しているように、「すべての人のためのデザイン」を意味し、高齢者、障がい者、外国人など、年齢や障がいの有無、国籍などにかかわらず、最初からできるだけ多くの人が利用可能であるようにデザインすることをいいます。

選択肢2. インフォームドコンセント(informed consent)

×:インフォームドコンセントは説明と同意の事で、患者・家族が病状や治療について十分に理解し、どのような医療を選択するか、患者・家族、医療職、ソーシャルワーカーなど関係者と互いに情報共有し、皆で合意するプロセスである。

選択肢3. アドバンス・ケア・プランニング(advance care planning)

×:アドバンス・ケア・プランニングとは人生会議の事で、将来の変化に備え、将来の医療及びケアについて、患者さんを主体に、そのご家族や近しい人、医療・ケアチームが、繰り返し話し合いを行い、患者さんの意思決定を支援するプロセスのことです。

選択肢4. リビングウィル(living will)

×:リビングウィルは、事前に医療・ケアの選択について意思表示しておく文書です。延命治療を望まないなど家族間で話し合いをしておく等も一例になります。

選択肢5. エンパワメント(empowerment)

×:エンパワメントとは利用者がもともと持っている力の事であり、福祉職はその力を引き出す支援が大切になります。

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