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介護福祉士の過去問 第35回(令和4年度) 生活支援技術 問23

問題

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終末期で終日臥床(しゅうじつがしょう)している利用者に対する介護福祉職の対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。
   1 .
入浴時は、肩までお湯につかるように勧める。
   2 .
息苦しさを訴えたときは、半座位にする。
   3 .
終日、窓を閉めたままにする。
   4 .
会話をしないように勧める。
   5 .
排便時は、息を止めて腹に力を入れるように勧める。
( 介護福祉士国家試験 第35回(令和4年度) 生活支援技術 問23 )
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この過去問の解説 (3件)

14

終日臥床している利用者に対する問題です。

入浴や室内環境、姿勢など各選択肢について適切か不適切か見ていきましょう。

選択肢1. 入浴時は、肩までお湯につかるように勧める。

×:肩までお湯につかることは、全身を温める効果がありますが、身体にかかる負担も大きくなります。終末期で終日臥床している利用者にはお勧めできません。

選択肢2. 息苦しさを訴えたときは、半座位にする。

〇:半座位は、ベッドの頭部を45度リクライニングして起こした姿勢です。

半座位や座位になると、横隔膜が下がり、呼吸しやすくなる効果があります。

選択肢は適切です。

選択肢3. 終日、窓を閉めたままにする。

×:換気をしないと、室内の二酸化炭素の濃度が高くなって息苦しくなります。

また、湿気による結露やカビが発生し、カビによる健康被害をきたす可能性があります。

白癬(はくせん)やカンジダなどが代表例です。

選択肢は不適切です。

選択肢4. 会話をしないように勧める。

×:終末期の利用者とコミュニケーションをとることは精神的サポートとして重要です。

会話をしないように勧めることは不適切です。

選択肢5. 排便時は、息を止めて腹に力を入れるように勧める。

×:排便時に腹圧をかけるためには、ベッドの頭部を上げて30度程度リクライニングすることで

腹圧がかけやすくなります。

選択肢は不適切です。

付箋メモを残すことが出来ます。
3

この問題では『終末期』であり、かつ『終日臥床』している利用者への対応が問われています。終末期におこる身体の諸症状やそれらへのケアに加え、終日ベッド上で過ごさざるを得なくなっている心身状況への配慮も必要になってきます。

選択肢1. 入浴時は、肩までお湯につかるように勧める。

誤答です。肩までお湯につかると水圧で静脈が圧迫され、血流量が増加し心臓に負担がかかり、脈拍数や呼吸数が増加し危険です。入浴には痛みをやわらげ気分をリラックスさせる効果もあるので、希望する場合は時間は短め半身浴にするのが良いでしょう。

選択肢2. 息苦しさを訴えたときは、半座位にする。

正答です。半座位の姿勢をとると、横隔膜が下がり肺の圧迫が軽減されます。すると肺は伸展しやすくなるので呼吸が楽になります。

選択肢3. 終日、窓を閉めたままにする。

誤答です。換気には、湿度温度を調整したり感染症を予防したりする効果があります。部屋に溜まった二酸化炭素や臭気も排出されるので気分転換にもなります。しかし、換気を行う時は直接風が当たらないようにする、寒くないようにするなどの配慮が必要です。

選択肢4. 会話をしないように勧める。

誤答です。終末期の利用者さまは、少なからず死に対する不安を抱えているでしょう。介護福祉職はコミュニケーションを取ることでその不安を和らげ、精神的ケアを行っていく必要があります。

選択肢5. 排便時は、息を止めて腹に力を入れるように勧める。

誤答です。息を止めると、酸素が取り込まれず心臓に負担がかかり危険です。上半身を挙上(角度は30度程度が良いとされていますが個々人の希望に合わせるのが良いでしょう)し、ゆっくりと息を吐きながら腹圧をかけるよう勧めるのが良いでしょう。

まとめ

終末期のケアでは、精神的身体的社会的霊的(スピリチュアル)な4つの苦痛に対しての援助が必要になってきます。それぞれの苦痛の内容についても理解しておくと良いでしょう。

1

終日臥床とは、いわゆる「寝たきり」の状態です。体を自由に動かせなくなることによって引き起こされる「廃用症候群」の諸症状についての知識が問われています。

選択肢1. 入浴時は、肩までお湯につかるように勧める。

不適切

終日臥床により、循環障害を来し心臓のポンプ機能が低下します。肩までお湯につかることは、脈拍数や呼吸数が上がり、心臓に負担がかかります。終日臥床の利用者には、清拭や足浴、介護サービスで訪問入浴などを利用し、安全に負担なく清潔保持ができる方法を検討するのも良いでしょう。

選択肢2. 息苦しさを訴えたときは、半座位にする。

適切

終日臥床により、呼吸に関する筋肉が衰え肺活量が低下し換気量が減少し、息苦しさを訴えることがあります。頭部を45度起こした半座位の姿勢とすると、横隔膜が下がり呼吸がしやすくなります。

選択肢3. 終日、窓を閉めたままにする。

不適切

終日臥床により、免疫力や体力の低下を来し、感染症にかかりやすくなります。換気をこまめに行うことは、感染症の予防策の1つです。また、自由に外出が難しい利用者の気分転換を図ることができ、精神面にも良い効果があります。

選択肢4. 会話をしないように勧める。

不適切

自由に動けないことにより、気分の落ち込みや意欲低下を引き起こします。また、生活面での刺激も減り、認知機能も低下しやすくなります。利用者との会話を心がけ、コミュニケーションによる精神面への支援を行います。

選択肢5. 排便時は、息を止めて腹に力を入れるように勧める。

不適切

排便時は、ゆっくりと息を吐きながら腹圧をかけるようにします。ベッド上では、上半身を上げた姿勢にすると、腹圧がかかり排便しやすくなります。挙上角度は人によって異なりますが、一般的には20度~30度が勧められています。

まとめ

廃用症候群による運動機能、循環・呼吸器障害、自律神経・精神障害などについて理解し、その諸症状を軽減・緩和できるよう支援しましょう。

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