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介護福祉士の過去問 第35回(令和4年度) 総合問題 問8

問題

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次の事例を読んで問題に答えなさい。
〔事例〕
Dさん(38歳、男性、障害支援区分3)は、1年前に脳梗塞(cerebral infarction)を発症し左片麻痺(ひだりかたまひ)となった。後遺症として左同名半盲、失行もみられる。現在は週3回、居宅介護を利用しながら妻と二人で生活している。
ある日、上着の袖に頭を入れようとしているDさんに介護福祉職が声をかけると、「どうすればよいかわからない」と答えた。普段は妻がDさんの着替えを手伝っている。食事はスプーンを使用して自分で食べるが、左側にある食べ物を残すことがある。Dさんは、「左側が見づらい。動いているものにもすぐに反応ができない」と話した。
最近は、日常生活の中で、少しずつできることが増えてきた。Dさんは、「人と交流する機会を増やしたい。また、簡単な生産活動ができるようなところに行きたい」と介護福祉職に相談した。

Dさんへの食事の支援に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
   1 .
食事の量を少なくする。
   2 .
テーブルを高くする。
   3 .
スプーンを持つ手を介助する。
   4 .
バネつき箸に替える。
   5 .
食事を本人から見て右寄りに配膳する。
( 介護福祉士国家試験 第35回(令和4年度) 総合問題 問8 )
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この過去問の解説 (3件)

6

脳梗塞の後遺症により、左片麻痺と左同名半盲、失行がみられる利用者の事例検討問題です。

食事はスプーンを使用して自分で食べるが、左側にある食べ物を残すことがある

Dさんの食事支援について、各選択肢が適切か不適切か考えていきましょう。

同名半盲両方の目の、右側または左側の同側半分の視野が見えない状態のことです。

選択肢1. 食事の量を少なくする。

×:Dさんの食べ残しの原因は、左同名半盲の影響が考えられます。

食事の量が多くて食べきれずに残している様子は読み取れません。

選択肢は不適切です。

選択肢2. テーブルを高くする。

×:テーブルの高さが問題であることは問題文から読み取れません。

選択肢は不適切です。

選択肢3. スプーンを持つ手を介助する。

×:食事はスプーンを使用して自分で食べるDさんです。

介助は必要ありません。

選択肢は不適切です。

選択肢4. バネつき箸に替える。

×:バネつき箸は、手指の運動に障害がある人が箸を使う時に、使用する自助具です。

握力が低下していたり手指の巧緻動作が低下している人が使用します。

Dさんはスプーンを使用して自分で食べていますので、選択肢は不適切です。

選択肢5. 食事を本人から見て右寄りに配膳する。

〇:問題文中で、Dさんは左側にある食べ物を残すことがあり、

「左側が見づらい。」と話しています。

左半分の視野が見えない左同名半盲による食べ残しと考えられます。

選択肢は、同名半盲の方に対する対応として適切です。

付箋メモを残すことが出来ます。
2

問題文の中から、Dさんの食事に関する解決すべき事柄を抽出すると『左側にある食べ物を残すことがある』、『本人も「左側が見づらい」と言っている』という2点が挙げられます。これを解決するための方法を選択肢から選ぶ問題です。

選択肢1. 食事の量を少なくする。

誤答です。Dさんが左側にある食べ物を残してしまうのは、量が多いからではありません。

選択肢2. テーブルを高くする。

誤答です。Dさんが「左側が見えづらい」と話しているのは、テーブルの高さが合っていないからではありません。

選択肢3. スプーンを持つ手を介助する。

誤答です。Dさんが左側にある食べ物を残してしまうのは、スプーンを持つ手の機能の問題ではありません。自力で食べることができているのに、介助してしまうということは、その人が持つ残存機能を奪ってしまうことにつながります

選択肢4. バネつき箸に替える。

誤答です。Dさんはスプーンを使って自力でご飯を食べることができています。左側にある食べ物を残してしまうのは、使用する器具の問題ではありません。

選択肢5. 食事を本人から見て右寄りに配膳する。

正答です。Dさんが左側が見づらく、左側の食事を残してしまう原因は左同名半盲が原因です。視野の右側は見えているので、本人の右寄りに配膳するのが適切な支援といえます。

まとめ

同名半盲とは、両目の右半分もしくは左半分が見えなくなる状態のことをいいます。つまり、右目をつぶっても、左目をつぶっても視野の半分が見えないという状態です。

Dさんは左同名半盲なので、両目の左側が見えていない状態です。

0

同名半盲の知識とその介護技法について問う問題です。

同名半盲とは、脳梗塞などにより脳に障害を受け、片側が見えなくなる症状です。Dさんは左同名半盲であり、左目で見ても、右目で見ても、「左側が見えない」という状態です。

選択肢1. 食事の量を少なくする。

不適切

Dさんは、左側にある食事が見えないことによって食事を残すことがありますが、量が多くて残している訳ではありません。

選択肢2. テーブルを高くする。

不適切

Dさんの左側にある食事が見えないこととテーブルの高さは関係ありません。

選択肢3. スプーンを持つ手を介助する。

不適切

Dさんは、スプーンを使用して食事ができていますので、その動作に対する介助は必要ありません。

選択肢4. バネつき箸に替える。

不適切

Dさんは、スプーンを使用して食事ができていますので、食器具を変更する必要はありません。

選択肢5. 食事を本人から見て右寄りに配膳する。

適切

Dさんは、左側にある食事が見えないため、右寄りに配膳することですべての食事が視界に入ります。視界に入れば、スプーンを使用して自分で食事ができるため、自立支援の観点からも適切な支援と言えます。

まとめ

同名半盲については、視力の障害ではなく、脳の損傷による障害であることを理解しておきましょう。

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