介護福祉士 過去問
第36回(令和5年度)
問3 (人間関係とコミュニケーション 問1)
問題文
この課題を解決するための取り組みとして、最も適切なものを1つ選びなさい。
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問題
介護福祉士試験 第36回(令和5年度) 問3(人間関係とコミュニケーション 問1) (訂正依頼・報告はこちら)
この課題を解決するための取り組みとして、最も適切なものを1つ選びなさい。
- 管理職がチーム全体に注意喚起して、集団規範を形成する。
- 現場経験の長い介護福祉職の意見を優先して、同調行動を促す。
- チームメンバーの懇談会を実施して、内集団バイアスを強化する。
- チームメンバー間の集団圧力を利用して、多数派の意見に統一する。
- 担当以外のチームメンバーもカンファレンス(conference)に参加して、集団凝集性を高める。
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この過去問の解説 (3件)
01
福祉施設では様々な職員が働くため、チームで利用者さんの支援を担います。そのため、施設においていかに他者と連携できるかがチームワーク向上の鍵となります。
× 管理職が注意喚起しても、管理職の意見が反映された介護目標になる可能性が高く、課題解決にはならないでしょう。
× 意見の強い者の言う事には、部下も逆らえないため、結果として良い介護目標にはならないと考えられます。
× 懇談会を実施までは良いと思いますが、目標が明確でないと単なる話し合いで終わる可能性があります。また限られたメンバーの中だけで実施しても専門職同士の連携とは言えません。
× 集団圧力を利用して強い者の意見が通ってしまう事は危険です。施設サービスの主体は利用者であり、強い意見を言う職員や管理職ではありません。
〇 専門職が集まり、1人の利用者を多面的に観察した情報を集約し、課題を確認してから介護目標を決める事がよいでしょう。利用者本人の意向は必ず聞くようにしましょう。
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02
介護計画は、ケアプランの目標を実現するための個別援助計画の事をいいます。
個人での立案、実施ではなく、各専門職と協働して立案することで、組織全体で共通した考えで支援することが可能になります。
不正解です。
集団規範とは価値判断や行動様式の規準であり、介護目標の共有には繋がりません。
不正解です。
同調行動とは、周りの意見や行動に合わせて、自分も同じように行動をすることで、介護目標の共有には繋がりません。
経験年数など問わずに、意見を交換する必要があります。
不正解です。
内集団バイアスとは、自分が所属するチームを、他のチームよりも高く評価することです。
懇談会によって、団結力があがることは考えられますが、チーム全体への介護目標の共有には繋がらない可能性があります。
不正解です。
圧力を用いて意見を統一することは課題の解決、介護目標の共有には繋がりません。
正解です。
集団凝集性とは、集団のメンバーとなるように引き付ける度合いの事です。
連帯感や組織力を高めて、利用者の介護目標をチームで共有し、達成していくことにおいて、もっとも適切です。
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03
介護計画は、ケアプランの中に位置するサービス種類の「個別援助計画」を指します。課題解決には多職種(ケアマネや看護師など)の意見も取り入れ、利用者を組織全体で支援する必要があります。
×
「集団規範の形成」とは「暗黙のルールを作り、それに従わせようとする行為」です。この場合『チーム全体が管理職の考えに従う』という意味となり、課題からかけ離れたものとなってしまいます。
×
同調行動は「他人の考え方や行動に自分も合わせようとする行動」の意味です。まず現場経験の長いスタッフの意見を優先したら、課題解決にはならないでしょう。
×
内集団バイアスは「他のチームよりも自分の所属するチームを高く評価する心理的傾向」を意味します。懇談会によって団結力はあがりますが、チーム全体への介護目標の共有には繋がらない可能性があります。
×
介護計画は組織全体で共通した利用者の支援が目的です。集団圧力を利用して意見の統一をしても、課題解決・介護目標の共有にはなりません。
〇
集団凝集性は「集団の一員として参加したメンバーが『ここで自分の意見を出したい』と思えるようなきっかけを作る社会心理的用語」のことです。
カンファレンスに参加したメンバーの団結力を高めれば、様々な意見交換ができるため最も適切と言えます。
介護計画(個別援助計画)の主役はあくまで利用者です。
様々な視点からの意見交換は良いですが、個人の意見を優先したり、圧力を掛けて自分の意見を押し通したりは良くありません。あくまで主役である利用者の気持ちや行動を念頭に介護計画を作成するべきです。
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