介護福祉士の過去問
第36回(令和5年度)
人間の尊厳と自立 問2

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問題

介護福祉士国家試験 第36回(令和5年度) 人間の尊厳と自立 問2 (訂正依頼・報告はこちら)

次の記述のうち、介護を必要とする人の自立についての考え方として、最も適切なものを1つ選びなさい。
  • 自立は、他者の支援を受けないことである。
  • 精神的自立は、生活の目標をもち、自らが主体となって物事を進めていくことである。
  • 社会的自立は、社会的な役割から離れて自由になることである。
  • 身体的自立は、介護者の身体的負担を軽減することである。
  • 経済的自立は、経済活動や社会活動に参加せずに、生活を営むことである。

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この過去問の解説 (2件)

01

自立とは何かを問う内容です。福祉的な観点から申しますと自立とは、自ら立って行動する事ではなく、他者の支援を受けながらでも自分で決定した事を自立していると考えます。

選択肢1. 自立は、他者の支援を受けないことである。

× 自立=他者の支援を受けても成り立ちます。自分1人だと1時間かかり着替えるところを、自分が選んだ服を介護者の力を借りて10分で終わらせる事ができる事も立派な自立と判断できます。よって設問は誤りです。

選択肢2. 精神的自立は、生活の目標をもち、自らが主体となって物事を進めていくことである。

〇 記述の通りで、手足が動かず全介助になっても自分の意志で決めたことは、自立していると解します。

選択肢3. 社会的自立は、社会的な役割から離れて自由になることである。

× 社会的な自立とは社会と関わりながら、自立している状態を言います。よって選択肢は誤りです。

選択肢4. 身体的自立は、介護者の身体的負担を軽減することである。

× 身体的自立とは自分で出来る動作活動の事を言い、介護者の負担を軽減するためのものではありません。よって選択肢は誤りです。

選択肢5. 経済的自立は、経済活動や社会活動に参加せずに、生活を営むことである。

× 経済的自立とは、経済活動や社会活動に参加しながら、生活を営むことです。よって選択肢は誤りです。

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02

自立には様々な側面がありますが、正しい考え方のもと、支援をする必要があります。

利用者の多くが加齢や障害などにより、思うように身体を動かせなかったり、判断や意思表示が難しい方たちです。

介護が必要な方にとっての自立とは、支援を受けながらも、自分の力で必要な動作をとったり、自分の意思で日常生活を送ることができる状態をいいます。

 

選択肢1. 自立は、他者の支援を受けないことである。

不正解です。

介護を必要とされる方にとって、自立した生活を送るには、適切な支援を受ける必要があり、支援を受けながらも、自分の力で必要な動作をとったり、自分の意思で日常生活を送ることができる状態をいいます。

選択肢2. 精神的自立は、生活の目標をもち、自らが主体となって物事を進めていくことである。

正解です。

介護が必要であっても、自分で選んだ行動やサービスを受けることで物事を進めていくことは、精神的自立といえます。

選択肢3. 社会的自立は、社会的な役割から離れて自由になることである。

不正解です。

社会的自立とは、社会の中で守るべき法令やルールなどに従い、経済活動、社会活動などに参加したり、社会での役割を担うことです。

選択肢4. 身体的自立は、介護者の身体的負担を軽減することである。

不正解です。

身体的自立は、生活をしていく上で、必要となる身体的動作を自分で行なうことができることです。

選択肢5. 経済的自立は、経済活動や社会活動に参加せずに、生活を営むことである。

不正解です。

経済的自立とは、生きていく上での生活費を預貯金や財産収入など、自分の収入で賄うことができる状態をいいます。

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