介護福祉士の過去問
第36回(令和5年度)
認知症の理解 問3

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問題

介護福祉士国家試験 第36回(令和5年度) 認知症の理解 問3 (訂正依頼・報告はこちら)

認知症(dementia)の人にみられる、せん妄に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
  • ゆっくりと発症する。
  • 意識は清明である。
  • 注意機能は保たれる。
  • 体調の変化が誘因になる。
  • 日中に多くみられる。

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この過去問の解説 (3件)

01

認知症の周辺症状に関する問題です。認知症自体はおおむねゆっくり進行する病気ですが(認知症の中には急に発症する事もあります)、その周辺症状であるせん妄についての問題になります。

選択肢1. ゆっくりと発症する。

1.× せん妄はゆっくりよりは、急に症状が出ることが多くあります。一日を通して夜間に出やすい、曇りの日に出やすいなど人によって出現タイミングは様々です。

選択肢2. 意識は清明である。

2.× せん妄とは一時的な精神異常である、注意力低下、見当識障害が出ます。そのため、意識状態は低下していると言えます。

選択肢3. 注意機能は保たれる。

3.× せん妄状態は、注意力が低下します。

選択肢4. 体調の変化が誘因になる。

4.〇 せん妄の出現タイミングは人によって異なりますが、一般的には体調不良で起こる事があります。その他、精神的にショックな出来事(近親者の死など)でもせん妄が出ることもあります。

選択肢5. 日中に多くみられる。

5.× せん妄は日中よりも夜間に多く見られます。

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02

せん妄とは『幻覚』や『妄想』が挙げられますが、このような症状は、熱発などが引き金になり、急激に発症したり、一日の中でも症状に波がある、といった特徴があります。

選択肢1. ゆっくりと発症する。

×ː急激に発症するため、適切ではありません。

選択肢2. 意識は清明である。

×ː混乱状態や意識障害がある場合が多いので、適切ではありません。

選択肢3. 注意機能は保たれる。

×ː混乱状態や意識障害がある場合が多いので、適切ではありません。

選択肢4. 体調の変化が誘因になる。

〇ː体調の変化により、突然発症する可能性があるため、適切です。

選択肢5. 日中に多くみられる。

×ː夜間に多くみられるため、適切ではありません。

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03

せん妄は脳の機能が低下することで発生する意識障害で、幻覚や妄想など様々な精神症状が起きます。

認知症とせん妄は別の病気ですが、認知症の人がせん妄を発症することも多く見られます。

問題は「認知症の方のせん妄」となっていますが、そこは特に意識する必要はなく、一般的なせん妄の症状についての知識があれば答えを導くことが可能です。 

選択肢1. ゆっくりと発症する。

不正解です。

せん妄は、意識障害の一種で、突然発症することが多くみられます。

選択肢2. 意識は清明である。

不正解です。

せん妄は意識障害の一種で、清明と昏睡との中間位の意識レベルになります。

選択肢3. 注意機能は保たれる。

不正解です。

せん妄の状態は、周囲を意識したり、集中することが難しくなっているため、注意レベルが低下している状態といえます。

 

選択肢4. 体調の変化が誘因になる。

正解です。

せん妄の誘因は薬、環境、体調、病気など様々な要因が重なることで発症します。

特に認知症患者のせん妄の場合、環境の変化への対応ができなかったり、体調の変化が誘因になることが多く見られます。

選択肢5. 日中に多くみられる。

不正解です。

夜は脳機能が低下するため、特に認知症の方は夜間にせん妄がみられることが多くなります。

 

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