介護福祉士の過去問
第36回(令和5年度)
障害の理解 問3

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問題

介護福祉士国家試験 第36回(令和5年度) 障害の理解 問3 (訂正依頼・報告はこちら)

次の記述のうち、障害を受容した心理的段階にみられる言動として、最も適切なものを1つ選びなさい。
  • 障害があるという自覚がない。
  • 周囲に不満をぶつける。
  • 自分が悪いと悲観する。
  • 価値観が転換し始める。
  • できることに目を向けて行動する。

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この過去問の解説 (2件)

01

障害の受容は「ショック期」→「否認期」→「混乱期」→「解決への努力期」→「受容期」の5つの段階に分かれています。

ここでは最後の段階となる受容期にどのような心理状態であるかを答える必要があります。

 

「ショック期」→自分自身に何が起きたか理解できない

「否認期」→障害はないと目を背けるする

「混乱期」→否認できずに混乱し「怒り」「悲しみ」などが現れる

「解決への努力期」→前向きに努力を図る

「受容期」→障害を自分の個性として受け入れ、前向きに行動する

選択肢1. 障害があるという自覚がない。

不正解です。

こちらは否認期にあたります。

自分の障害から目を背けて認めようとしない時期です。

選択肢2. 周囲に不満をぶつける。

不正解です。

こちらは混乱期になります。

不安などの感情から「怒り」などが現れることがあります。

この時期は、行き場のない感情が溢れ、介助者へ怒りをぶつけてしまうことでトラブルが生まれやすい時期です。

混乱期を理解して受け止めることが大切です。

選択肢3. 自分が悪いと悲観する。

不正解です。

混乱期になります。

「怒り」だけでなく、「悲しみ」「抑うつ」などが現れやすい時期になります。

選択肢4. 価値観が転換し始める。

不正解です。

こちらは解決への努力期になります。

障害に負けずに生きようと他の障害者や患者を観察したり学習する努力をする時期です。

そういった中で障害があってもできることがあるということに気づき(価値感の転換)前向きな姿勢が生まれてきます。

選択肢5. できることに目を向けて行動する。

正解です。

受容期になります。

障害を受容し、自分の一部と受け止めることができるようになる時期です。

障害があっても色々なことができることを感じ、社会や家庭の中でも役割を感じることで、生きがいを見出して前向きに生活が送れるようになります。

まとめ

障害者の受容過程は過去にも多く出題されています。

障害における人間としての価値の損失から、再発見に至る5つの心理反応を整理しておき、どの段階にあてはまるかが判断できるようになっておきましょう。

 

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02

障害における心理反応の過程は5つの段階を経て進んでいくと言われています。

①ショック期→②否認期→③混乱期→④解決への努力期→⑤受容期という流れと、段階ごとの特徴を理解することが大切になってきます。

 

選択肢1. 障害があるという自覚がない。

不正解です。

これはショック期にあたります。

ショック期は不安はあまり強くなく、どこか他人事のような状態になったり障害があるという自覚がなかったりします。

選択肢2. 周囲に不満をぶつける。

不正解です。

これは混乱期にあたります。

混乱期では否認することもできず周囲に当り散らすといったことを起こしやすくなります。

選択肢3. 自分が悪いと悲観する。

不正解です。

これも混乱期にあたります。

混乱期は周囲への怒りだけでなく、悲観や抑うつなどの症状も出やすくなります。

 

選択肢4. 価値観が転換し始める。

不正解です。

これは解決への努力期にあたります。

解決への努力期では価値感の転換し始め、前向きに生きていこうと努力するようになります。

選択肢5. できることに目を向けて行動する。

正解です。

受容期は自身の障害を受け止め新たな生きがいを感じるようになるなど、自身の障害をポジティブに捉えることができるようになります。

 

まとめ

否認期では、ショックを和らげるために自身の障害から目を背け否認しようとする時期です。

この時期には治療やリハビリを拒否するといった状態になることもあります。

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