介護福祉士 過去問
第36回(令和5年度)
問61 (医療的ケア 問3)
問題文
次のうち、痰(たん)の吸引の準備に関する記述として、最も適切なものを1つ選びなさい。
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問題
介護福祉士国家試験 第36回(令和5年度) 問61(医療的ケア 問3) (訂正依頼・報告はこちら)
次のうち、痰(たん)の吸引の準備に関する記述として、最も適切なものを1つ選びなさい。
- 吸引器は、陰圧になることを確認する。
- 吸引びんは、滅菌したものを用意する。
- 吸引チューブのサイズは、痰の量に応じたものにする。
- 洗浄水は、決められた消毒薬を入れておく。
- 清浄綿は、次亜塩素酸ナトリウムに浸しておく。
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この過去問の解説 (3件)
01
介護職の一部医療的ケアが認められて以降、喀痰吸引の問題への対策は不可欠となっています。
準備から片付けまでの手順や物品の管理をはじめ、実施登録基準、リスクマネジメントは学習しておきましょう。
正解です。
陰圧とは掃除機のように内部の気圧を低くすることで吸引することです。
吸引びんは24時間おき、あるいは容量の7〜8割になったら洗浄して交換するようにします。
特に滅菌をする必要はないため不正解です。
吸引チューブは、「医師の指示」のもと、利用者の体格や吸引部位に合ったサイズを選ぶため不正解です。
洗浄には水道水か滅菌精製水を使用します。
不正解です。
不正解です。
清浄綿は少量の消毒液と精製水を染み込ませたものです。
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02
吸痰器を使っての痰吸引は、喀痰吸引等研修を受けることなど一定の条件を満たすことで介護職員も実施できるようになりました。しかし、基本的には医療行為のため正しい知識と手順を身につけておく必要があります。
痰吸引は陰圧をかけて行うものなので正解です。
陰圧とは外よりも圧力が低いことをいい、吸引はこの圧が利用されます。
不正解です。
吸引びんの滅菌は必要なく、洗浄したものを用意します。
不正解です。
吸引チューブは痰の量に応じてサイズを変更するものではありません。
鼻腔からの吸引には細めのものを使用したりと、気管の具合などによって使い分けます。
不正解です。
洗浄用の水は水道水を使用します。
不正解です。
洗浄綿は消毒する際に使うため、次亜塩素酸ナトリウムではなくアルコールを使用します。
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03
一定の条件下で、介護職員に痰吸引などの医療行為が
認められています。その適切、安全な実施のための
知識を問う問題です。
正解です。
圧力は高いところから低いところに流れることを覚えてください。
それを踏まえて、圧力を2つに分けると
陽圧:内部の圧力>>外部の圧力(押し出す力)
陰圧:内部の圧力<<外部の圧力(引っ張る力)
となります。
吸引器は当然、引っ張る力が必要なので陰圧になります。
天気図の高気圧から低気圧に風が吹くイメージです。
間違いです。
吸引瓶に滅菌は必要ありません。洗浄、消毒で十分です。
設問の滅菌したものを用意するのは、
直接に口腔内や器官内に挿入する吸引チューブです。
※チューブは使い捨てでなく同じ利用者に対して2回使うことも多く、
その際は、チューブの先端部を消毒します。(滅菌ではない)
間違いです。
吸引チューブのサイズは、体型や気管カニューレかなど
色々な要素で決まります。
当然、体の小さい小児では細いチューブになることを
想像すれば分かりやすいと思います。
間違いです。
水道水を用意します。
吸引チューブを口腔内に入れる前に、洗浄水を吸引して
チューブの中を洗うのですが、消毒液で洗浄すると、
その消毒液が誤ってチューブ内に残って
体内に入ってしまうリスクがあります。
間違いです。
洗浄面は、痰吸引をした後のチューブを拭いて
消毒するために使いますが、アルコールに浸されています。
アルコールは速乾性があって次に使いやすいこと、
体に触れる消毒で次亜塩素酸ナトリウムは
推奨されていないことなどが理由として挙げられます。
※ノロウィルスなどは次亜塩素酸ナトリウムの希釈液を
手指消毒に使用することもあります。
今後、医療的ケアを必要とする利用者のケアを
介護職員が担う場面は増えてくることが予想されます。
安全なケアのための知識を身につけておきましょう。
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